【映画】インシテミル 7日間のデス・ゲーム(2010)|絶望的にひどい…また藤原竜也がデスゲームに巻き込まれる前代未聞のクソ映画【ネタバレ考察】

スポンサーリンク
スポンサーリンク
映画『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』をイメージした画像 サスペンス

2010年に公開された映画『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』。

監督は米澤穂信の同名小説を中田秀夫監督が映画化した心理サスペンス。また中田監督です。

あの『リング』を生み出した監督さんなのになんでこんなクソ映画を生んだんだろうか。

思えば『リング』以降から急激にクソ映画を作り続ける監督になってしまいまいました。

“それ”がいる森』とかいまだに今年観た映画でワーストだけど、本作もなかなか負けてないクソっぷり。

本記事ではネタバレ全開で感想考察していきます。

基本情報




作品名:インシテミル 7日間のデス・ゲーム
原題:インシテミル 7日間のデス・ゲーム
公開年:2010年
製作国:日本
上映時間:107分
監督:中田秀夫
脚本:鈴木智
原作:米澤穂信『インシテミル』
出演:藤原竜也、綾瀬はるか、石原さとみ、阿部力、平山あや、石井正則、大野拓朗、武田真治、片平なぎさ、北大路欣也
ジャンル:サスペンス、ミステリー、デスゲーム

あらすじ




映画『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』をイメージした画像

フリーターの結城理久彦は、時給11万2000円という高額アルバイトの募集を見つける。仕事内容を知らされないまま参加すると、年齢も職業も異なる10人の男女とともに、地下施設「暗鬼館」へ集められていた。

実験期間は7日間。参加者にはそれぞれ異なる凶器が与えられ、何もしなくても報酬は支払われるが、誰かを殺せばさらに多くの金を得られるという。夜間の外出は禁止され、殺人が起きた場合は参加者同士で犯人を推理しなければならない。

参加者たちは争わずに7日間を過ごそうとするが、やがて西野宗広が遺体で発見される。そこから疑心暗鬼が広がり、誤解による殺人や自殺が相次いでいく。結城は生き残った者たちと協力しながら、暗鬼館で起きた連続殺人の真相を追う。

また藤原竜也がデスゲームに巻き込まれている




藤原竜也は、閉鎖空間に放り込まれ、理不尽なルールに支配され、疑われ、追い詰められながら必死に叫ぶ役があまりにも多い。

『バトル・ロワイアル』『カイジ』と毎回彼は理不尽な殺人ゲームに参加している。

まるで都合のいいデスゲーム俳優である。

キャスティングされた瞬間に展開や役回りまである程度予想できてしまうという、藤原竜也という俳優の強烈なイメージが、作品の緊張感や意外性を先回りして削ってしまっているのだ。

しかも藤原竜也は、毎回とにかく演技が強い。

足を負傷すれば、「そこまで痛いのか」と思うほど全身でしっかり痛がる。

「俺じゃない!」「俺はやってない!」と疑いを否定し、「どうしてみんな殺さなきゃいけないんだ!」と叫ぶ。どの作品でも感情表現の方向がほとんど同じである。

正義の味方を演じるとその正しさと必死さを大声で押しつけてくる。

すべてを劇画的に表現する俳優だからこそ、こうした「極端な作品」ばかりに呼ばれるのだろう。

本作品では髪型や服装まで妙に野暮ったく、基本的にダサい。そこへいつもの大げさな演技が重なるため、結城理久彦という人物を見ているというより、また藤原竜也がデスゲームの中で叫んでいるだけに見えた。

『バトル・ロワイアル』『CUBE』『金田一』を混てみました




本作品は、理不尽なルールの中で殺し合いをさせられる『バトル・ロワイアル』、閉鎖空間から逃げられない『CUBE』のようなソリッド・シチュエーション、そして「この中に犯人がいる」という『金田一少年の事件簿』的なミステリーを混ぜ合わせたような作品。

とにかくオリジナリティが皆無。

参加者たちは正体不明の運営が決めた進行に従わされ、それぞれに凶器を与えられ、閉鎖された施設で疑心暗鬼になっていく。しかし実際に始まってみると、どこかで見たことのある場面ばかりが続き、焼き増しだとわかる

それどころではなく、設定が非常に曖昧でまるで中学生が書いたシナリオなんじゃないかっていうレベルだ。

石原さとみ演じる関水美夜の叫び声を聞いて全員が駆けつけると、その先で石井正則演じる西野宗広が死んでいる。この時点でもう、『金田一少年の事件簿』で何度も見たような展開である。劇中では深刻な殺人が起きているのに、怖さも緊張感もなく、むしろ少し笑えてしまうほど緩い。

全てが雑。




最後まで生き残るのは、藤原竜也演じる結城理久彦と北大路欣也演じる安東吉也。そして綾瀬はるか演じる須和名祥子が、実はこの実験を仕組んだ側の人間だったと明らかになる。

驚かせるために配置された人物なのだろうが、そこまでの見せ方が弱いため、どんでん返しとして機能していない。

参加者の中に運営側の人間が紛れ込んでいましたというのも、デスゲームものでは散々使われてきた手である。

しかもこの施設でのルールが非常に曖昧過ぎて、謎に殺人が始まるのも意味不明。

そもそも自給11万の理由は?運営の目的や正体は?

参加者が勝手に決めた「犯人には投票権がない(=自白や自己防衛の投票を防ぐため)」という前提と、「探偵役には投票権がある」という状況をそのまま「残り2人」のシチュエーションに当てはめると、ゲームのシステム(多数決による解決)そのものが完全に崩壊するでしょ?

そもそも2人になった時点でゲームが自動終了するなら、そこで事件を解決するプロセス自体が不要になり、「探偵役」という存在意義が消滅してしまう。

デスゲーム的パニック描写を優先した結果、ルール設定の整合性が完全に置き去りにされている。

これはいつもの「余白を考えさせる」という粋な演出ではなく、単純にシナリオが穴だらけなのだ。

なぜこんな映画がつくられたのか?




なんでこれでこの企画が実行するまでにいったのか?

これを映画化する際、金を出した者はどう思ったのか?

演者たちの事務所はなんでこの話を持ってきたのか?

そしてなぜ演者たちは出演をOKしたのか?

そして極めつけは、結城が最後に1億円もの現金が入ったバッグを投げ捨てて帰っていく場面である。

金が欲しくて高額アルバイトへ参加した人間が、多くの死者を出したゲームを生き残り、その末に大金を捨てる。金より命や人間性のほうが大切だとでも言いたかったのだろうが、あまりにも安っぽい。

まったく納得できないし、最後まで観客をバカにしたような結末だった。

作品というものは、過去の作品から影響を受け、そこへ作り手のオリジナリティを加えることで、また別の作品になる。それは音楽然り、「現代のカルチャーにオリジナルなし」という主張にも賛同する。

しかしただ複数の作品を雑に混ぜ合わせただけの量産型作品を肯定する気はない。

だったらせめてちゃんと考えて作ってほしい。観客をバカにするのもいい加減にしてほしい。作品作りに愛はないのか?

あんたら、映画が好きでこの業界に入ってきたんじゃないのか?

デスゲーム3選