【ドラマ】令嬢アンナの真実(2022)|実話の詐欺師アンナ・デルヴィをなぜ美化したのか?ストレスしかたまらないドラマ【考察】

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ドラマ『令嬢アンナの真実』をモチーフにした絵 Netflixオリジナル

2022年に配信されたドラマ『令嬢アンナの真実』はNetflixで配信された実話ベースのドラマシリーズ。

原作はニューヨーク・マガジンに掲載された記者ジェシカ・プレスラーの記事「How Anna Delvey Tricked New York’s Party People」。

主人公アンナ・デルヴェイのモデルとなったのは実在の詐欺師アンナ・ソローキン。2010年代後半、ニューヨークの富裕層や金融機関を相手に「ドイツの資産家令嬢」を装い、多額の金銭を騙し取ったことで世界的な注目を集めた。

ドラマは事件の再現だけでなく、SNS時代の成功神話やブランド志向、そして「信じたいものを信じる人間心理」にも切り込んでいる。

Netflixの実話ドラマの中でも特に話題となった作品であり、配信後には実在のアンナ・ソローキン本人にも再び注目が集まった。

本記事ではネタバレ全開で感想考察していきます。

基本情報




・作品名:令嬢アンナの真実
・原題:Inventing Anna
・配信開始:2022年
・製作総指揮:ションダ・ライムズ
・監督:デヴィッド・フランケル ほか
・脚本:ションダ・ライムズ
・ジャンル:ドラマ/実話/犯罪
・話数:全9話
・製作国:アメリカ
・主なキャスト:ジュリア・ガーナー、アンナ・クラムスキー、ラヴァーン・コックス、アレクシス・フロイド、アリアン・モーイェド

あらすじ




ドラマ『令嬢アンナの真実』をモチーフにした絵

記者のビビアンは、ニューヨーク社交界を騒がせた謎の女性アンナ・デルヴェイの取材を開始する。

ドイツの大富豪の娘を名乗り、高級ホテルや富裕層のコミュニティに入り込んだアンナ。多くの人々が彼女を信じ、巨額の資金を動かそうとしたが、その正体は莫大な財産など持たない詐欺師だった。

取材を進めるうちに、アンナが単なる犯罪者なのか、それとも現代社会が生み出した象徴なのか、その境界は次第に曖昧になっていく。

ストレス




久々に観てストレスの凄い作品だった。

なんでこんな気持ちにさせられるのか?このドラマの制作者はアンナの協力者なのか?

このドラマでアンナは明らかに詐欺を働いたチンケな女であるのに、このドラマの方向性はなぜか彼女を英雄かのように描いてみせる。それがたまらなく気に食わないのだ。

やはり犯罪者はしっかりと罪を認めて反省してほしいと望むのはおかしなことなのか?

これだと犯罪を起こしたもの勝ちなのではないだろうか?これって配信したNetflixも同罪であると考えます。

まずストレスの要因を順番に述べていこうと思う。

ヴィヴィアンの顔面




いきなりそこ?と思ったかもしれないが、一番のストレスはここだ。

ふだんあまり海外作品を観ていて役者の演技にどうこう思うことはないんだけど、本作に出演しているヴィヴィアン役のアンナ・クラムスキーの演技には何だかやたらとイライラさせられた。

謎に表情がオーバーでわざとらしい。

今の俳優たちは昔と違って顔の表情は抑え気味なんだけど、彼女はなんだか昔のアメリカ映画を観ているような気分にさせられる。

主役のアンナ役のジュリア・ガーナーはクールな表情だからこそ余計アンナ・クライムスキーの顔がオーバーに感じてしまうのかもしれない。

たまに本編を一時停止したりするともれなくアンナ・クライムスキーが白目を向いてたり変顔で一時停止されることになる。

彼女は『マイ・ガール』で子役スターとして人気を得たキャリアの長い女優さん。その長年のオーバーリアクションのせいで額には皺ができてそれも物語に集中を削がせる要因になっている。

まぁ当時の演技指導者のせいなんだろうと思うが、彼女の顔面のせいでぶっちゃけ全然物語に集中できなかったから完全にミスキャストなんじゃないかな。

本作のヴィヴィアンが出産直近という設定なのは、「タイムリミットが迫る中でスクープを執筆しなければならない」という強烈なプレッシャーを物語に生み出すためのドラマオリジナル要素なのはわかる。

お腹の大きな妊婦である彼女が、キャリアの挽回をかけてアンナの真相に迫る姿も、本作の重要な見どころの一つなんだけどヴィヴィアン・ケントは謎にちょくちょく言葉遣いが汚くてそれもストレスに感じまてしまった

多分彼女に嫌悪感を感じるのは生理的なものなのかもしれない。

詐欺師のドラマを制作して儲けてんじゃねぇよ




このままだと本記事がアンナ・クライムスキーの顔面の話だけになってしまうので本作品に戻すわけだけど、実話を元にした女詐欺師の話は日本では細木数子をモデルにした『地獄に堕ちるわよ』と非常によく被る。

いや、製作された年からすると、『地獄に堕ちるわよ』がめちゃめちゃ意識したんじゃないかな。

その証拠に毎回冒頭に現れる「この物語は真実である。完全なでっち上げの部分を除いて」というメッセージは、『地獄に堕ちるわよ』では「この物語は事実に基づいた虚構(フィクション)である」となっている。

さらに本作品ではジャーナリストのヴィヴィアン・ケントがアンナへインタビューや調査を重ねながら、詐欺のスキームを紐解く内容となっているのに対して、『地獄に堕ちるわよ』では伊藤沙莉演じる作家の視点と細木数子や関係者へのインタビューによって裏の顔が次々と暴かれていくという構図で非常に似通っている。

それだけではなくアンナの女性が権力や富を求める際のジェンダー観まで細木数子のキャラクターはまんま。

本作を観て思ったのがなんだか日本作品ってやっぱり焼き増しばっかだなというガッカリ感と虚無感だった。

This is I』然り、日本のエンタメにオリジナルを期待してはいけないのだろうか。

まぁ、いずれにせよ『地獄に堕ちるわよ』を引き合いに出して本作を批判するのはお門違いなのでこの辺にするが、私が言いたいのは詐欺師をカッコよく撮ってんじゃねぇよ!ということ。

犯罪者ですよ?架空の話ならまだしも実際にいた人物で、実際に被害に合ってる人間がいる。それをNetflixははやらとスタイリッシュに映像化してみせる。

じゃあ見なければ?という話ではない。観た感想をここに述べてるのです。

詐欺師のドラマを制作して、配信後は詐欺師に注目が集まって、詐欺師に金が入るようになる。

おまけに詐欺師のドラマを制作したNetflixにも金が入る仕組みにはやはり違和感と嫌悪感しかない。

真実は?




そもそもドイツのくだりはなんだったんだろう?

アンナの家族のもとにヴィヴィアンが取材に行ったものの、両親の言葉から出たのは

「あの子は最初からそうだった」って・・・

なんじゃそりゃ???

結局この親は裁判にも来ないし、あの長いドイツの尺は何もなかったことになる。

そもそも本作はすべてが根本的な答えが用意されていない。

アンナの一度読んだらすべて記憶する能力や金融知識などは一体どこから学んだのか?

「気づいたらあの子はこうだった」なんて都合の良すぎる展開ではないだろうか?

せめてその辺はもっと丁寧に視聴者に明かすべきではないだろうか?

最後までストレスしかたまならい作品




なんだかNetflixってやたらと女性による男性社会への批判や、LGBTの話ばかりでうんざりさせられる時がある。

むしろ女側の男性への批判はするけど、平気でオバはんが下ネタ言ったりするのは流れてたりする。普通にオバさんの下ネタ気持ち悪いんだけど。

なにわともあれ、本作に漂う男性蔑視が気に食わない。

勿論それは女性蔑視という過去の認識がベースにはなってはいるのだが、

「21世紀にもなっても男社会なのよ」

アンナは資金調達できなかったことをはらいせにこんなことを言う。

彼女は働いたこともないし、なんの実績もないから資金を援助されないだけだ。あの禿げた敏腕弁護士のアランは極めてまともなこと言っていた。

別にアンナが「女だから」という理由で拒んでるわけではない。被害妄想が激しいし、いくらそう言う男社会だからといって彼女が詐欺を働く免罪符にしていいわけない。

正直言ってヴィヴィアンにもイラつかせられたが、同時進行でアンナにもイライラさせられた。

そしてアンナという女はまさにこの世を舐め腐ってる。いや、男を舐め腐ってやがるクソビッチだ。

そのくせ毎回カードが使えなくて後で送金するお決まりパターンだ。

そして困った挙句、泣きついて懇願する。つまりこいつは女を使って自分の思い通りにしようとするわけだ。

男のことをとやかく言うなら女使って詐欺やってんじゃねぇよ。

女の涙は信じるな。教訓だ。

登場人物もバカばかりだ。なぜモロッコのツアーも先に金額を聞かないのか?

レイチェルもいくら友達だからって会社のカードを使うってクビになっても仕方がないレベル。

だけど不思議なのは彼女にいいように使われてるのに騙された本人たちは彼女は善人だと信じてやまない人たちがいるってこと。これはもはや宗教の話ですか?

最終話はもっとストレスが多かった。ドラマの登場人物たちがみんなアンナをかばってるのはなぜ?

なぜレイチェルが悪者のように描かれないといけないのか?彼女は結果的に大金を得たわけだけど、もともとはアンナの裏切りにあったから取った行動ではないのだろか?

ビルマーレーの若い頃に似ている弁護士はなぜ、奥さんとの旅行にいかずにそこまでアンナに寄り添おうとするのか。

全部が全部理解に苦しむ展開だった。

友達とはどこからが友達なのだろうか?

金を返してくれない。何か事情があったからだろうと思い込む。それは彼女に騙されたと開き直れば楽だけど、認めれば自分が傷つくからかもしれない。

彼女たちは自分を守りたいのか、それとも本当にアンナを守りたいのか本心がいまいち見えない。

友達に法人カードは貸すな。これも教訓だ。

アンナが裁かれることを望んでいたのに、謎にみんながアンナ側に立つもんだからモヤモヤが止まらない。

「ウォール街で銀行強盗をした男たちはこんな罰を受けなかった。」

は?Netflixの上層部は男に何か恨みでもあるのだろうか?

なんでこんな怒ってるのかと言われるとやはり9話は長いからだ。私はアンナが牢屋に投獄されて懺悔する姿が見かったのだ。

しかしNetflixが用意したものは全くことなるものだった。

実話をベースにした作品3選