【ドラマ】99.9-刑事専門弁護士-(2016-2021)|つまらない理由。地獄のオヤジギャグ、不要なグルメとプロレスネタ【ネタバレ考察】

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ドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』をイメージした画像 コメディ

2016年~2021年まで公開されたドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』。

本作は、日本では珍しかった刑事事件専門の弁護士を主役に据えたリーガルドラマである。

タイトルの「99.9」は日本の刑事裁判における有罪率99.9%を意味する。

つまり本作は、有罪率99.9%という圧倒的な数字の裏側に存在する0.1%の無実を描く物語だ。

本記事ではネタバレ全開で感想考察していきます。

基本情報




作品名:99.9-刑事専門弁護士-
英題:99.9 Criminal Lawyer
放送期間:2016年〜2021年(SP含む)
制作国:日本
ジャンル:リーガルドラマ・法廷ドラマ
企画:瀬戸口克陽
脚本:宇田学、三浦駿斗
演出:木村ひさし、金子文紀、岡本伸吾
出演:松本潤、香川照之、榮倉奈々、木村文乃、片桐仁、マギー、馬場徹、岸井ゆきの ほか
放送局:TBS系列
話数:Season1 全10話/Season2 全9話/SP1話

あらすじ




ドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』をイメージした画像

日本の刑事裁判における有罪率は99.9%。

一度起訴された被告人のほとんどが有罪となる現実の中で、刑事事件専門ルームに所属する弁護士・深山大翔は、残された0.1%の可能性を追い求める。

誰も疑問を持たない証拠。

検察が組み立てた完璧なストーリー。

そして本人ですら諦めかけた事件。

深山は常識や前例に縛られることなく現場を歩き回り、見落とされた事実を掘り起こしていく。

やがて彼の行動は、裁判制度そのものが抱える問題へと迫っていくことになる。

ただ丁寧な弁護士




松潤と香川照之が主演した弁護士もの。

99.9%有罪と見なされた案件でも、残された0.1%の事実を納得するまでとことん追求して無罪を勝ち取る弁護士・深山大翔(松本潤)

ドラマの中では深山は特に突拍子もないアイディアで真実に辿り着くわけではなく、「ただシンプルに丁寧に捜査するだけ」だ。

と言うかちゃんと調べればわかることばかりじゃん?という内容ばかり。

『金田一少年の事件簿』みたいな天才少年でもなく、深山はただ執念深く丁寧に捜査する弁護士なのである。

地味だ。あまりに地味だ。

これだといかんせんドラマとしては弱いのではないだろうか?

だから観ていても特に深山というキャラクターに魅力を感じないのだ

情熱的ではないどこか冷めたキャラクターが真実にたどり着くというの設定も新しいものではない。

シーズン1ではちょくちょく「イケメン」みたいな扱われしてたけど、シーズン2ではそれがなくなってたり、なんか深山をどうしたいのかよくわからない。

本作はただ「99.9%の有罪から無罪にどうやって変えていくか」という設定だけで進んでいる気がする。その理由をしっかり述べていこうと思う。

特にギャグが地獄。




正直言って観るのが苦痛になるくらい不要だと思うシーンが多い。

いや、その緩さとお遊び自体が本作の魅力と言われてしまうとそれまでだけど、相性の問題だとは思うが私が思ったことを述べていこうと思う。

まずはじめに、

そもそも深山の「絶対味覚」の設定が何も活きてない。

深山が常に調味料を持参していたり、馴染みの居酒屋で料理をするシーンは明らかに不要である。

事件にこだわる男は食にもこだわるという設定なんでしょうが、毎回毎回料理シーンがあって明らかに浮いている。

グルメ出しておけば数字取れると思ってるのだろうか?もはやテレビの悪しき考えだ。

そしてプロレスネタは何なんでしょう?

プロレスファン以外正直言って邪魔なシーンだ。

特に笑えるシーンでもなければ、素人が一言二言棒読みのセリフを言うのは結構観ていてしんどいレベルだった。

しかも微妙に尺長い。

そしてなんと言ってもダレジャレのつまらなさと演出のサブさと言ったら目も当てられない。

「いただきマングローブ」とかドヤ顔でクソつまんないボケはなんなんだろう。

演出は堤幸彦氏だ。

彼のギャグはもう30年前の感覚(IWGP時代)のまま止まっているのではないか?つまらなすぎると面白くなってくる逆笑いすらない。

つまらないオヤジギャグにさらに追い撃ちをかけるかのような「ヒュー」という風が吹く音の演出も酷い。

これらは当然事件ものということで息抜きか、アクセントにしたいんだろうけど、正直言って邪魔だ。百歩譲って料理はいいが、ダジャレはいぼ痔かポリープ並に邪魔である。

裁判の怖さ




裁判というのは必ずしも判決が真実とは限らない。

これは映画『それでもボクはやってない』でも勉強になりました。

真実って当人同士しかわかりえないことであって、第三者が客観的な判断材料を揃えたもの勝ちみたいなところがある。

だからこそこのドラマの面白さがある。警察が調べて、検事があげてきた事案が必ずしも真実とは限らない。

もちろん99.9%をひっくり返すという設定自体は面白いけど、こんなにたて続けに黒が白になってたらやばいでしょ。本当に毎回毎回黒が白になってるんです。

どんだけずさんなんだよ…

まぁこれは連続ドラマなのでそこ突っ込むと成り立たなくなるんですが、誰かの都合や、利益のために真実がうやむやになってしまう怖さを改めて感じました。

シーズン2では公正な判決をしなければならない裁判官がキャリアのために警察、検察があげてきた証拠を、グルになって判決していたら・・・という裁判所を巻き込んでの話でそれなりに興味深い内容でした。

設定としてはいかようにも面白くなるのにもったいないな。

というかこの設定で『それでもボクはやってない』みたいな2時間の映画だったら観てみたいな。

深山を認めるな




特に佐田演じる香川照之は最初観た時に完全に『半沢直樹』の大和田常務にしかみえなかった。

こっちの方がいかんせんコミカルではあるがスーツを着てると大和田常務そのままだ。

するとなんだか『半沢直樹』の大和田常務が毎回よぎって邪魔になる。いわゆるノイズだ。

これもう仕方がないがどことなく被って見えるのは本作にとっては損な気がする。だから差別化のためにどんどんギャグ要素やコミカル度合が増していったのだろうか?

一作目は深山の親父さんの事件が解決しないまま終わってしまい、この事件が本作の最大の見せ場かと思いきや、シーズン2の最初の方で解決されてしまいます。え?ここで?と肩透かしを食らいました。

そしてシーズン2では榮倉奈々演じる立花から、元裁判官の木村文乃演じる尾崎舞子にバトンタッチしている。

この尾崎の役柄も裁判官のずさんさを批判するためのキャラクターであり、テーマとしても前作よりちょっとだけスケールアップしている。

しかし彼女の腹話術キャラの設定はいかがなものか。

元裁判官というだけで特に個性らしい個性がないのでこのような設定にしたのは理解できるが、いくらなんでも腹話術キャラはないでしょ…

この二人の共通点も深山という男に対して懐疑的であるが、いくつかの事件を通して徐々に深山を認めるようになるといいう点だ。

つまり最初に「なんなの?この深山という無礼な男は」という彼女らのイライラポイントが多ければ多いほど、深山を認めだすカタルシスが生じるのである。

そして、

真実かはどうでもよくてあくまで依頼人の利益を守ることを優先する佐田。

依頼人の利益はどうでもよくて真実を知りたい深山

この対照的な二人がいがみ合いながらも協力して事件解決していくというのも本作の醍醐味である。

そのはずだったが・・・

全体的にこのドラマ、この対立構造が弱い。

立花、尾崎、佐田はもっと深山と敵対するべきではないだろうか?だからこそ協力した時にカタルシスが生まれると思うのに、ドラマでは結構すぐに深山の実力を認めてしまっているため、その辺が弱い。

唯一、検事で金沢に飛ばされた丸川がシーズン2で協力するあたりは良かったかな。

いずれにせよ深山に協力するのがみんな早すぎる。

2に至ってはその面白さは全くないといえる。

スペシャル版では今までの逆のパターンで、今度は深山を慕うキャラが登場するが、それはもっと違う。

深山を全面的に支持し出せば当然対立構造はなくなるので前述した面白さは必然となくなっていく。

深山はみんなからうざがられて反発されつづけるからこそ、真実にたどり着いたときにカタルシスが生じるのではないだろうか?

あんな無礼なやつなのに、あいつが言ってることが正しかった!!

これが気持ちいいのにこのドラマはその構造をうまく活かせてないように思える。

色々言ったけど、乗りかかった船なので劇場版もNetflixで観てみようと思う。何かあればいいが。

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