2026年に公開された映画『ライズ・オブ・レッド・ホット・チリ・ペッパーズ:俺たちのヒレル』。
本記事ではネタバレ全開で感想考察していきます。
基本情報
・作品名:ライズ・オブ・レッド・ホット・チリ・ペッパーズ:俺たちのヒレル
・原題:The Rise of the Red Hot Chili Peppers: Our Brother, Hillel
・公開年:2026年
・制作国:アメリカ
・上映時間:95分
・監督:ベン・フェルドマン
・配信:Netflix(2026年3月20日〜)
あらすじ

レッド・ホット・チリ・ペッパーズの初期メンバーであり、バンドの核とも言える存在だったギタリスト、ヒレル・スロヴァク。
本作は、アンソニー・キーディスやフリーらの証言を軸に、彼の存在がバンドに与えた影響と、その死がもたらした喪失と変化を描くドキュメンタリーである。
ドラッグと音楽が密接に絡み合っていた当時のシーンの中で、ヒレルは独自の感性でバンドのサウンドを形作っていく。しかし、その才能と引き換えのように彼は徐々に破滅へと近づいていく。
そして訪れる突然の死。
残されたメンバーたちは、その喪失をどう受け止め、どのようにしてバンドを続けていったのか。
決してレッチリの成功物語ではない。
高校一年生の時に聴いた1999年の『Californication』がレッチリとの出会いだった。一曲目の「Around the World」のフリーとジョンのやたらと攻撃的なサウンドから始まり、アンソニーの叫びとチャドのドラムで一気にテンションが爆発するイントロ。
からのラップだかなんだかわからないアンソニーのボーカルで突っ走るかと思われたら、サビは意外とメロディックだったり、どないやねんと思った記憶がある。
正直言ってこのアルバム一枚で私はレッチリにハート捕まれることになって、その前のアルバム『One Hot Minute』や『Blood Sugar Sex Magik』を聴くと『Californication』とは全然異なるファンク要素がめちゃ強くてこれはこれでまた独特なカッコよさがあった。
でもそれ以前のレッチリに関して言えばだいぶ古臭さがあり自分の好みからは外れていたので聴いてこなかった。
つまりこの映画のある種の主人公であるヒレル・スロヴァクという人物に関して私は全くの無知の状態だった。
多分こういう人は多いのではないだろうか?
世界的なバンドとなったレッチリの影の功労者をこのまま埋もれたままでいいわけがない。
ということで、レッチリが立ち上がる原点となったヒレル・スロヴァクという人物をアンソニーとフリー、そのほかのメンバーのインタビュー映像を交えてテンポよく編集されたのが本作『ライズ・オブ・レッド・ホット・チリ・ペッパーズ 俺たちのヒレル』である。
本作が秀逸なのが決してバンドの成功物語ではないということ。ヒレルという人物にフォーカスが当てられ、それと同時にドラッグでダメになったメンバーの懺悔が大半を占める。
ドラッグが生んだもの
フリーの憧れのギタリストであり、フリーにベースをお願いしたのもヒレル。アンソニーにボーカルをやるようお願いしたのもヒレルである。
つまり彼がいないといまのレッチリは存在しなかったことになる。だけど、結果的にドラッグのオーバードーズで亡くなってしまう。
特にアンソニーもヘロイン中毒で一度バンドをクビになったりとドラッグがあることによる弊害が存分に語られる。
でもドラッグがあったから輝いたパフォーマンスもあったりとその辺は皮肉でもある。
彼らの話を聞くと結局はずっとドラッグありきのバンド活動であり、精神的にも弱く脆い若者という印象をいただいた。
それでも何十年と同じバンドをやることの凄さは知ってるいので彼らの関係は本当に特別なものだったんだなと考えさせられる。
まとめ
本作は当然、ヒレルの話なので『One Hot Minute』以降の話が出てこないのが少し残念だった。
ヒレルに変わるギターリストのジョン・フルシアンテのインタビューもヒレルに変わるギタリストということの苦悩は語られていたけどちょい寂しい尺であり、現ドラマーのチャド・スミスに至ってはインタビューそのものがない。
まぁ、関わりがなかったから仕方がないけどね。
インタビューは非常にテンポが良くて、共通の話題になるとアンソニーとフリーの映像が交互に小気味よく重ねられている。
前半は映像が不足しているため、イメージ映像が差し込まていたりそれも工夫がされてましたね。
本作を観たあとにYouTubeで2006年のFUJI ROCKで実際に私が生で観た映像があっったんだけど凄まじくカッコいい。
バンドが本格的に世界的になったのはヒレルが亡くなったあとなのもなんだか皮肉だ。




