【映画】母と暮せば(2015)|ラストが気持ち悪い?宗教的すぎる演出と高評価に違和感【考察】

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映画「母と暮せば」の母子の会話をイメージした水彩画イラスト 人間ドラマ

2015年に公開された映画『母と暮らせば』。

日本アカデミー賞で色んな賞を取った映画なんだけど、ぶっちゃけなんでこの映画が?という印象です。

監督は大御所だから忖度と思わざるを得ない。

それだけ自分には全然刺さらなかった。

しかしその一方で確かに感動している人もいるようで、映画というものは人によってこうまでも評価が変わるものだと痛感させられる。

本記事ではネタバレ全開で感想考察していきます。

基本情報




・作品名:母と暮せば
・公開年:2015年
・監督:山田洋次
・脚本:山田洋次、平松恵美子
・音楽:坂本龍一
・ジャンル:ヒューマンドラマ、戦争映画
・上映時間:130分
・製作国:日本
・主なキャスト:吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信

あらすじ




映画「母と暮せば」の母子の会話をイメージした水彩画イラスト

1948年の長崎。助産師として暮らす福原伸子の前に、3年前に原爆で亡くなったはずの息子・浩二が突然現れる。

大学生だった浩二は原爆投下によって命を落としたが、母を気にかけるように再び姿を見せる。伸子は最初こそ戸惑いながらも、浩二と日常会話を重ね、失われた時間を取り戻すように穏やかな日々を過ごしていく。

一方で、浩二の恋人・町子もまた前へ進もうとしていた。死者と生者が交錯する中、「残された者はどう生きるべきか」を静かに問いかけていく。

ダルイ・野暮ったい・ダサい




本作は、劇作家・井上ひさしが晩年に構想していた戦後命の三部作のひとつを原点としている。井上は広島を描いた「父と暮せば」と対になる作品として、長崎を舞台にした物語を構想していたが、完成を見る前に2010年に死去した。

その遺志を引き継いだのが山田洋次監督である。山田監督は井上が残したアイデアや資料をもとに脚本化を進め、「死者と語り続けることで人は生き延びる」というテーマを軸に映画として完成させた。

また、本作は山田洋次監督にとって84本目の作品であり、戦争そのものを直接描くのではなく、戦後を生き残ってしまった人々の喪失感に焦点を当てた作品となっている。

しかし私には刺さらなかった。

そもそも原爆で亡くなった浩二が母親の元に現れたのがなんで3年後なのかということ。

確かに3年後という設定にしなければ恋人の町子も「浩二をいまも想い続けている」ということにならないのでそういう設定にしたんだろうけどなんとも都合がいいなぁと感じてしまう。

基本的に母と子の会話劇なんだけどこれが実に退屈。

おまけに浩二がふっと消える演出もドンくさい。

「あんたは悲しくなるといなくなるのね」

ずいぶんシュールだな。

音楽家になるのが夢だったと指揮者の真似事するシーンとかも観ていてダルかった。

別にテンポを求めているわけではない。いちいち演出が野暮ったいし、演劇じみているのがひっかかりました

セリフですべて説明されてしまっていて、想像させるような余白が残されていない。だから全体的にずいぶんと説明的だなと感じてしまいました。

生き残ったものへのエール




「友達は死んでしまいなんで自分だけ生き残ったんだろう」みたいなセリフからも、

本作は生き残ったものへのエールが一つのテーマなんだろう。

だから町子が新しい旦那を家に連れてきて、浩二の死を乗り越えて新しい人生を歩み出すためにやはり三年という期間は必要だったんだろう。

するとやっぱり随分と都合のいいタイミングで浩二は現れたなと興醒めしてしまうのだ。

「死んだ浩二のために人生を費やすことはない、どうか自分の人生を生きてほしい」

おそらく昔の日本ではこのような似た会話がされてきたと思うと確かに胸は痛みますが。

自分だけが生き残ってしまったことを責めるという心理は東日本大震災などでも似たような体験談を聞きます。

近年で言えば『すずめの戸締り』とか『今際の国のアリス』とかもこんな感じのテーマでしたね。

戦争ものだけど、テーマとしては非常に前向きで明確。

分かりやすいしテーマには非常に共感がもてるけど、演出がいちいちイケてないというか日本映画にるようなダサさが垣間見れて、なんでこんなにも高評価なのか理解に苦しみます。

ラストが気持ち悪い




自分が死んだことすら気づかず家に戻ってくる幽霊だとしたら長崎の街のあちこちで同じようなことが起きてそうですね。

でもなんでお兄さんは戻ってこないのか?とか

親父さんは戻ってこないのか?とか

幽霊はこの母親の妄想パターンなのか?とか

色々疑問点はあるけど。

もしくは母親が息子の死を受け入れるための三年だったのかな。

しかしあの合唱するラストシーンは正直言って気持ち悪いなと思ってしまいました。

たくさんの人たちがうじゃうじゃと集まって歌を歌ってる。

母親を天国に送り出すシーンなんだろうけどどうにも宗教じみてて自分には気持ち悪さを感じてしまいました。

天国ってああいうものでしょ?みたいな作者の天国感に違和感しかない。

正直言って山田洋介のセンスを疑わざるを得ないほどだ。

大御所監督が大御所女優とジャニーズを使った忖度映画としてしかみれない。

ひねくれている。それはわかっている。だけど同じようなことを感じてる人と仲良くなりたい。

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