2021年に公開された映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』。
いわゆる不倫制裁ものです。なかなか展開が読めなくて秀逸な脚本だったのではないしょうか。
本記事ではネタバレ全開で感想考察していきます。
基本情報
・作品名:先生、私の隣に座っていただけませんか?
・公開年:2021年
・監督:堀江貴大
・脚本:堀江貴大
・音楽:渡邊琢磨
・ジャンル:心理ドラマ/サスペンス
・上映時間:119分
・製作国:日本
・主なキャスト:黒木華、柄本佑、金子大地
あらすじ

人気漫画家の佐和子は、夫で同じく漫画家の俊夫が編集者と不倫していることに気づく。しかし彼女は感情をぶつける代わりに、新作漫画のネームにその疑念を描き込み始める。そこには、自動車教習所で出会う若い教官との危うい関係まで描かれていた。
そのネームを読んだ俊夫は、これは復讐なのか、警告なのか、それとも現実そのものなのか分からなくなっていく。創作と現実、妄想と事実の境界が崩れるなか、夫婦の力関係は静かに反転していく。
事実かフィクションか曖昧なボーダー
昔から浮気した夫に対しての復讐の話はあったけど、これもなかなか趣向を凝らした内容で見入ってしまった。
主演の黒木華の何考えてるかよくわからない雰囲気とか、こういう感情をあまり出さないような人間って怖いよね。
旦那のスマホを追う目線、怖っ。と思ってしまった。
本作は漫画家の妻が「新作」ということで旦那の不倫と自分の匂わせ不倫の漫画を描いて、それを旦那にこっそりと読ませるというのが大まかな筋。
最初はたまたま机の上に漫画を置いていたと思われたが、結局は旦那が読むであろうことを想定して置いておいたのね。
その漫画では、妻が免許センターの先生との浮気模様が描かれていて、旦那はこれはノンフィクションだと確信して翻弄されることになる。
ずいぶんとまぁ、まわりくどいことするなぁ・・・
映画とは言えちょっと現実味が全くない展開。
けど面白いのが、漫画の内容が果たして彼女の妄想なのか事実なのか曖昧な構成にしているということ。
しかも完成版ではなく、ネームなんです。このネームこそがこの事実が曖昧な感じのメタファーでもあって、観客ももしかしたら先生との関係はなかったのかも?と思えるとこがミソです。
結果的にはすべて事実で先生と一緒に家を出ていくんだけどね。
漫画家なりの復讐劇でなかなか面白い展開でした。
お互いの不倫相手
だけど奈緒演じるこの編集者のメンタルはどんななんだ?
浮気相手の奥さんの実家に上がり込んで泊まるとかだいぶ図太い。
でも疑われるようなことはないという体だから逆にあのように開き直れるのでしょうね。
彼女の心情があまり見えてこなかったですが、トータルいい作品ができればいい位に思ってるのでしょう。
そして妻の不倫相手の先生もまたこの編集者と同じ立ち位置で、妻の旦那がいるのにも関わらず夕食を食べにやってくる。
この先生も同じスタンスで奥さんとは何もないで通していた。
彼らはこの家からすれば明らかに異物である。この全員がそろった夕食も地獄のような夕食のシーンでしたね。
奈緒のこの小悪魔キャラは初めてみたけどすごく良かった。
『春になったら』とか清純っぽい役柄ばかりかと思ったらこういう役できるんだ。
柄本佑のこのオドオドしたような演技もすごく似合ってたし(失礼)、キャラが凄く合ってましたね。
そして何気に妻の母親である風吹ジュンも娘の行動をすべて知ってたんですね。
まぁ、漫画っぽい内容と言えばそうだけど、ちょっと新しい『ゴーンガール』みたいな感じで楽しめました。





