【映画】浅田家!(2020)|実話・モデル・あらすじ・ネタバレ│写真が残す「家族の記録」とは【考察】

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映画『浅田家!』でカメラを構える主人公の男性を水彩風に描いたイラスト 人間ドラマ

2020年に公開された映画『浅田家!』。

監督は『湯を沸かすほどの熱い愛』などの中野量太。主演は二宮和也、妻夫木聡など。

本作は、誰が観ても悪い気がしない映画だと感じました。

本記事ではネタバレ全開で感想考察していきます。

基本情報




作品名:浅田家!

公開年:2020年

監督:中野量太

脚本:中野量太/菅野友恵

音楽:渡邊崇

ジャンル:ドラマ

上映時間:127分

製作国:日本

主なキャスト:二宮和也/黒木華/菅田将暉/妻夫木聡

あらすじ




映画『浅田家!』でカメラを構える主人公の男性を水彩風に描いたイラスト

写真家を目指す浅田政志は、「人生で1枚しか写真を撮れないとしたら何を撮るか?」という問いに対し、「家族」を選ぶ。

消防士やレーサーなど、家族がなりたかった職業に扮した“コスプレ家族写真”を撮り続ける政志。

その作品はやがて評価され、写真集として出版される。

しかし転機が訪れる。

東日本大震災によって、彼が撮影予定だった家族が被災。

現地に向かった政志は、写真家としてではなく「人として何ができるのか」に向き合うことになる。

写真とは何か。

家族とは何か。

彼は答えを探しながら、再びカメラを手に取る。

タトゥーが入った写真家

実話をベースにした映画らしく、出てくる浅田家は基本的にクセがあるような人物は一人もおらず皆さん善人。




この家族の雰囲気がなんだか良くてダラダラと観れてしまう。展開もあるんだけど、「この浅田家、なんか好きだな」って思わせた時点で勝ちな気がします。

二宮和也に関しては正直バラエティー番組で観る限り、ちょい上から目線のイメージがあって正直苦手なんだけど彼の演技はシンプルに好感が持てます。

ラーゲリより愛を込めて』もいい演技してました。

もともと二枚目役よりも味のある役や、ゲスな役がしっくりくる。

話を本作に戻すが、彼は写真家を演じていてこれも実にナチュラルというか感じのいい青年である。

本作のモデルは1979年、三重県津市出身の写真家・浅田政志。

彼はユニークな家族写真で2009年、「写真界の芥川賞」ともいわれる木村伊兵衛写真賞を受賞。

東日本大震災では深刻な被害を目の当たりにし、「写真にできることはない」と心が折れてしまう。そんな中で出会ったのが、津波で流された写真を洗浄し、持ち主に返すボランティア活動だった。

その活動を通じて、「写真にできることがたくさんある」と教えられたという。

いい話だ。

だが一点気になることがある。

この主人公は写真家の浅田政志さんをもとにしてるのでバチバチにタトゥーが入ってる。

このタトゥーが実に似合わない。

この二宮和也のキャラと合っておらず、ヤンチャだったシーンも特にないのでちょっとここだけは違和感がありましたね。

3.11

大きな展開としては3.11の震災。彼は写真を家族のもとに返す返却活動を行うことになる。ボランティアです。




ボランティアっていうのはまず自分が幸せでなきゃできないことだ。同じ同志たちが集まってみんなで協力して写真を被災者たちの家族に返す。

たったこれだけなのにグッとくるものがある。

何故なら人が亡くなっても写真はそこに存在し続け、故人の想い出が宿ってるからだ。

写真の一枚一枚にはその家族のストーリーがある。

「あの時はああだったな」とか、写真を観るとあの頃の記憶がよみがえり、故人と繋がっている感覚になるのだ。

写真とは家族との思い出を形にしたものである。とは誰か言ってた言葉で印象的だった。

だから彼らは「写真を返す」という作業は実は、故人の想いを被災者たちに返していくというなかなか崇高な行いをしていたんだと感じました。

映画だと8万枚のうち6万枚もの写真が洗浄・修復され、持ち主の元へ返却されたらしい。これって本当に凄いことだ。

娘が亡くなって遺影用の写真がないから探しに来た男。

同情するところもあるが、終始あの態度はないんじゃないかな。確かに泣けるシーンではあるが、まずこの男の態度が気に食わなくてちょっと勿体ない演出だった気がします。

写真とは?

政志は自身の家族を被写体にして、ラーメン屋、消防団、極道、バンドなどフィクションの設定での家族写真を撮影し、それが出版されて評価されました。




実際に本物の浅田政志さんの写真を観てはいないけど、映画の浅田家の写真は非常にユニークであり、構図や表情なども作り込まれておりよくできてるなぁと思ってしまった。

エンディングでも結構な枚数の写真が映し出されいて、浅田家以外の写真もなかなかいい出来栄えでした。

映画のラストでは親父が死んだ設定で葬式の写真を撮っていたけど、実際は親父の病気は快復したようだ。このラストに関しては賛否が分かれるところだけど、個人的には生きててよかったと思う。

だって死んでしまえばこのように全員そろって家族写真は撮れないのだから。だから生きてるうちに一枚でも多く家族写真を撮ることの重要性を感じた次第であります。

黒木華の逆プロポーズシーンや、妻夫木との兄弟間の仲の良さなど本作はみんながいい人で、ほっこりさせられた。

普段サスペンスとかクライムものばかりなのでたまにはこういうヒューマンドラマもいいな。

あまり斬るところがない映画で万人に勧められる作品でした。

心温まるヒューマンドラマ3選

本作は国内外で高く評価され、多くの賞を受賞しています。

  • 第44回日本アカデミー賞
     ・優秀作品賞
     ・優秀主演男優賞(二宮和也)
     ・優秀助演女優賞(黒木華)
     ・優秀助演男優賞(妻夫木聡)
     ・優秀監督賞(中野量太)
     ・優秀脚本賞
     ・優秀編集賞
  • 第36回ワルシャワ国際映画祭
     ・最優秀アジア映画賞
  • 第42回ヨコハマ映画祭
     ・主演男優賞(二宮和也)