【映画】雨に叫べば(2021)|つまらないと言われる理由と花子が魅力的じゃない致命的欠点を考察【考察】

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雨に叫べば|撮影現場で緊張感のある表情を見せる女性監督の水彩画風ビジュア コメディ


2021年に公開された映画『雨に叫べば』。

男尊女卑やパワハラが色濃く残る1980年代の撮影現場で、新人女性監督・花子は自分の理想とする映画を完成させるために奮闘する話。

面白くなりそうな設定なのに・・・

本記事ではネタバレ全開で感想考察していきます。

基本情報




作品名:雨に叫べば

公開年:2021年

監督:内田英治

脚本:内田英治

音楽:不明(※劇伴中心)

ジャンル:ドラマ/コメディ

上映時間:104分

製作国:日本

主なキャスト:松本まりか、大山真絵子、モトーラ世理奈

あらすじ




雨に叫べば|撮影現場で緊張感のある表情を見せる女性監督の水彩画風ビジュア

1980年代、日本の映画業界。男尊女卑やパワーハラスメントが色濃く残る撮影現場で、新人女性監督・花子は自分の理想とする映画を完成させるために奮闘していた。

しかし現場は混乱の連続。意味不明な理由でNGを重ねる演出、ベテランスタッフからの圧力、セクハラまがいの要求、さらにはキャスト同士のトラブルまで重なり、現場は崩壊寸前に陥る。

それでも花子は諦めず、理不尽な状況に耐えながら撮影を続けていく。映画を完成させるという一点だけを支えに、彼女は狂気と紙一重の環境の中で立ち続ける。

「ここには才能は関係ねぇ、妥協できるやつが生き残るんだ」




映画監督って孤独だ。

全部決定権があれば、決めたら決めたで責任が伴う。

スタッフからは言いたいこと言われるし、現場の士気も上げないといけない。

ここには才能は関係ねぇ、妥協できるやつが生き残るんだ。

現場では照明、カメラ、メイク、衣装、道具、色んな人が働いている。色んな思惑がある。

映画を作るとはそういった色んな人間の思惑の中で取捨選択することなのかもしれない。

さて、本作は男尊女卑やパワハラの匂いが残る1980年代の映画製作の舞台裏で、新人女性監督が理想の映画を撮影するためにさまざまな困難にぶつかっていく内幕ドラマである。

せっかく面白くなりそうな設定なのに本作は全くその設定活かすことがありませんでした。

主人公・花子が魅力的じゃない




主人公は松本まりか演じる映画監督の花子。

謎にうじうじ車に閉じこもるシーンからこの映画が始まる。映画作りのプレッシャー?なんでこんなにうじうじしてるでしょう?

この時代って男性側ってこんなにも言いたいこと言える世の中だったんだ。

ある意味ストレートな時代。

あ、女性にとっては逆か。

「なぜこのシーンにこだわるのか」「なぜNGなのか」理由を度々問い詰められるものの、花子はそれに全く答えられない。

思ってることを言葉にできないタイプなのか、詰められてびくびくしてるのか。観ていてなかなかストレスが溜まります。

だけど、男性は言いたいことを言えて、女性は言いたいことが言えない時代というのが、彼女を通して少しだけこの時代の空気感が伝わってくる。

この環境、時代で女性監督が映画撮るという設定はなかなか興味深いが、結局この設定をあまり上手く活かせていないように思えました。

もっと男性スタッフに理詰めで言い返すとか展開あるのかと思ったけど、最後以外は終始花子はもじもじしてて言われっぱなし。

放尿シーンがカットになってもその事情をちゃんと説明すればいいのに「やり直してください」しか言わないから女優から不満がられる。

なんだかこの花子のキャラクターが正直あまり魅力的じゃない。

気づいたらあんなに反抗してたスタッフたちがみんな一丸となって映画を撮ってるし一体どのタイミングでスイッチ入ったの?

展開が退屈




花子が撮っているのはピンク映画?

幼いころに母親の情事を目撃した私的な経験を映画化しようとしている。だから必要に以上に「雨は必要なんです」と曲げない。

本作はミュージカル映画の名作『雨に唄えば』を文字っている。だからラストだけ急にミュージカルになるが、ちょっとそれも違和感がある。

ただ踊って歌わせておけばいいみたいな惰性感が見え隠れしたのは私だけではないはず。

毎回理不尽な理由でシーンがカットになったりトラブルが続く展開は三谷幸喜の『ラヂオの時間』にも通ずるところはあるけど、あれに比べると笑い要素はかなり弱い。

「映画は観てもらえなかったら意味ねぇんだ」

プロデューサーの言葉は一理あるし、一人でも多くの人に観てもらうにはR指定になるわけにはいかない。

だからこそもっと違う視点や思わぬ方法で撮り直すとか、現場ならではの展開を期待するもの、ただ一方的にスタッフやプロデューサーから言われるがままの花子。

クビになったのに「これは私の映画よ」と戻ってくる。ちょっと無理があるでしょう。

正直観ていてストレスたまりました。

あとこういうピンク映画ならではの現場側の裏話をもっと深掘りしてほしかったのが本音。

例えば前張りなしで撮影に挑んでオッ起ってしまった俳優のシーンとかあってもよさそうなのに。

撮影中に本番かました『愛のコリーダ』みたいな映画ってアメリカだとよくあったのかな。

いずれにせよ、本作は展開も大して面白くないし、主人公の花子が成長するシーンも無理やり感があってなんか色々勿体ない印象でした。

ってこうやって好き勝手言ってますけど、本作を撮るのだって色んな人の想いがあって完成してると思うとなんだかそれはそれで感慨深くもあるが。

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