バカリズムのスペシャルドラマ『侵入者たちの晩餐』。
何気なく観始めたら止まらなくなった本作の魅力をお届けするため、
本記事ではネタバレ全開で感想考察レビューでお送ります。
基本情報
- 作品名:侵入者たちの晩餐
- 公開年:2024年
- 監督:水野格
- 脚本:バカリズム
- 音楽:fox capture plan
- ジャンル:テレビドラマ/サスペンス
- 上映時間:114分
- 製作国:日本
- 主なキャスト:
菊地凛子/平岩紙/白石麻衣/角田晃広/池松壮亮/吉田羊
あらすじ

とある夜、邸宅に侵入する3人の女性。
彼女たちは日常ではごく普通の生活を送る市井の人間だった。
だが、なぜ彼女たちは犯罪行為に踏み切ったのか。
物語は「侵入」という行為そのものよりも、
そこに至るまでの心理の積み重ねと、
侵入後に露わになる人間関係の歪みを丹念に描いていく。
善と悪の境界線が曖昧になっていく中で、
観る者は次第に「正しさ」とは何かを突きつけられていく。
クライムサスペンスなのに緊張感のなさ
バカリズムって本当にいま勢いありますね。むしろいまは芸人というよりも脚本家としての方が売れてるのでは?
正直、『架空OK日記』はあまりのテンポの悪さや展開のなさで非常に観るのが苦痛だったが、そのあとの『ブラッシュアップライフ』『ホットスポット』なんかは凄く楽しめた。
バカリズムはちゃんと作品を重ねるごとにクオリティが上がってる印象でこれからも追いかけたい脚本家だ。
さて、本作は『ブラッシュアップライフ』以降に作られた単発のスペシャルドラマ。
家事代行業者の女性たちが自分たちを雇っている社長の家に侵入してタンス預金を盗もうとする話。
「真っ黒な服装はいかにも泥棒だから着替えてきたら?」とか、社長宅に侵入した三人はその罪悪感から、逆に掃除をして家を綺麗にしたりと、クライムサスペンスではあるけれど相変わらずあまりにも緊張感がない。
もはやいつものバカリズムのシュールで緩いテンポの女子トークと犯罪という緊張と緩和が絶妙だ。
同じバカリズム作品の『殺意の道程』みたいなニュアンスで、この緊張と緩和のバランスが毎回実に巧みです。
わりと今回は展開でみせてくれる
今回はスペシャルドラマということで2時間の間にわりとテンポがある内容。
女社長の白石麻衣は本当に美人だね。
彼女には脱税疑惑があったが、むしろ脱税どころか寄付していたことがわかり、彼女らはお金を諦めて家を掃除し、社長の家で勝手に料理をしてホームパーティー状態。
そのあと社長宅にいた泥棒を捕まえて監禁。
そんなタイミングで社長が家に戻ってきて、隠れるも翌朝に泥棒が見つかってしまい、白状して謝罪する。
しかし実は同じタイミングでコンシェルジュも侵入していたりと、物語は複雑さを増すことになる。
だから結構飽きずに、間延びすることなく観れてしまう。だらだら会話もバカリズム作品の魅力ではあるが、やはり展開がないとしんどくなってきてしまう。その点で言えば本作は女子トークと展開のバランスが非常に良かったように思えます。
バカリズム作品は連続ドラマよりも2時間ものの方が相性いいのでは?
「章」が多すぎる問題
あと本作、「章」が多すぎる。
第三章あたりから間隔が一気に短くなっていく。もともとそんなに重厚な話でもないのに章の数だけが足されていく。
四章 後味
五章 掃除
六章 料理
七章 実食
ここに関しては一章の内容がかなり薄い。もはや遊んでます。
トータル、よくできたシュールな群像劇であり、安定のキャスト陣に加え、繰り返すが、白石麻衣のビジュアルは本当によくできてるという感想。
『ホットスポット』で大活躍した角田さんも凄くいい感じでした。
時間にしても二時間弱と絶妙で、一か所に思惑の異なる人が集まる展開は奥田瑛二の小説『最悪』のような印象を抱いた作品でした。
評価・受賞歴
- ContentAsia Awards 2024
最優秀賞(ゴールド賞) - 東京ドラマアウォード2024
単発ドラマ部門 優秀賞








コメント