2021年に公開された映画『ホムンクルス』。
原作が山本英夫だと?あの『殺し屋1』の?
監督は『呪怨』の清水崇?綾野剛主演?
これは観ないと!
ってことで、本記事ではネタバレ全開で感想考察レビューしていきます。
基本情報
作品名:ホムンクルス
公開年:2021年
監督:清水崇
脚本:内藤瑛亮、松久育紀、清水崇
原作:山本英夫「ホムンクルス」
音楽:ermhoi、江崎文武
ジャンル:ホラー/ミステリー/サイコスリラー
上映時間:115分
製作国:日本
主なキャスト:綾野剛、成田凌、岸井ゆきの、石井杏奈、内野聖陽
あらすじ

新宿西口。高層ホテルとホームレスが暮らす公園の狭間で、車上生活を送る男・名越進。かつては一流企業に勤めていたというが、過去を語らず、ただ虚無的な日々をやり過ごしている。
ある日、医学生の伊藤学と出会う。伊藤は名越に奇妙な提案を持ちかける。それは報酬70万円と引き換えに、頭蓋骨に小さな穴を開ける外科的処置「トレパネーション」を受けてほしいというものだった。半信半疑のまま手術を受けた名越は、その後、自身の左目に異変が起きていることに気づく。
右目を閉じ、左目だけで人を見ると、その人物の内面が歪んだ“何か”として視覚化されるのだ。ある者は砂でできた存在に、ある者は機械の塊に、またある者は別の生き物の姿として現れる。それは伊藤の言う「深層心理の具現化」なのか、それとも名越自身の精神の崩壊なのか。
発想勝ち
人のトラウマや暴力、血を描かせたら右に出るものはいない山本英夫の原作。
『殺し屋1』の大ファンで昔めちゃめちゃ読んだなぁ。映画された『殺し屋1』は実に残念な作品になってしまったが。
今回は原作は未読だが映画を観た感じそんなに悪くないと思いました。
人のトラウマがデフォルメされて見える表現は非常に興味深く、前半はよくできていたと思います。
最後は自分で額に穴開けるとかマジ?リアリティがないというか、もともとリアリティがない作品だからそれ言い出したらアレだけどなんだかね…
トラパネーションって実際にあるんですね。
頭蓋骨に穴を開けることにより脳内の圧力が低下して血液量が増えて脳が活性化されるらしい。科学的根拠あるの?
本作は発想は非常に面白いけど、深層心理が見えたから解決してあげるという「お前誰やん」現象が生じてしまい、物語の展開的に無理がある気がする。
この映画のいいたいことは?
内野聖陽演じるヤクザは子供時代に釜で友達の指を切り落としてしまい罪悪感を持ったままヤクザになったキャラクター。
今どき「指詰める」とか凄くステレオタイプのヤクザさんで、一般人の指も切ろうとするあたりも漫画的。
次に出てくる女子高生は自分を傷つけたりセックスすることで母親への反抗する。
彼らの精神を解放してあげるという展開は映画ではなく連続ドラマの方が相性がいい気がする。
が、そこからの展開は主人公の名越がなぜホームレス生活になったかが語られ、後半は少し中弛みで展開も緩やか。
ふと思ったが本作品って一体何が言いたかったんだろう?
誰だって深層心理には何かしら過去の後悔だったり軽いトラウマだったりが存在するものだ。だってそれこそが人間じゃないか。
それをいちいち解決してたらキリがないし、そもそも本作品は色んな人を救ってあげようという話でもない。
結局なんだったんでしょう?
主人公が救われるというラストで特に何か教訓めいたものがあったかと言われると大してなかったように思える。
多分あまり山本英夫作品にメッセージ性はない。『殺し屋1』だってそうだった。
「こういう感じのテイストでこんな絵を描いたらおもろそうじゃね?」的なノリなのであまり意味を求めても仕方がないのかもしれない。
崇高なメッセージ性はないが、エンタメとしてはなかなか秀逸であり、暇つぶしには面白い作品なのは間違いない。
評価・受賞歴
公開当時、原作ファンからは大胆な脚色や圧縮された展開に賛否が分かれた。一方で、主演・綾野剛の存在感や、ビジュアル化された“ホムンクルス”の造形、独特の不穏な空気感は高く評価されている。
国内外で大きな映画賞受賞歴は目立たないが、Netflix配信を通じて海外にも広く紹介され、日本発の心理スリラーとして一定の注目を集めた作品である。
原作の長大な物語を115分に凝縮したことで評価は割れるが、「人の心を覗き見る」という根源的なテーマに挑んだ異色作として、記憶に残る一本だ。







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