【映画】マネー・ショート|わかりやすく噛み砕く。リーマンショックはなぜ起きたか完全解説【考察】

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リーマンショック直前、金融市場の異常に最初に気づいた投資家を描く『マネー・ショート』の一場面 アメリカ映画

2015年に公開された映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』。

わかるようで、わかりづらいという声が多いので今回は非常にわかりやすくまとめてみました。

本記事ではネタバレ全開で感想考察レビューしていきます。




基本情報

  • 作品名:マネー・ショート 華麗なる大逆転
  • 原題:The Big Short
  • 公開年:2015年(日本公開:2016年)
  • 製作国:アメリカ
  • 上映時間:130分
  • ジャンル:ドラマ/金融/社会派
  • 監督:アダム・マッケイ
  • 主演:クリスチャン・ベール、スティーブ・カレル、ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピット




あらすじ

リーマンショック直前、金融市場の異常に最初に気づいた投資家を描く『マネー・ショート』の一場面

2000年代半ばのアメリカ。住宅ローン市場は空前の好景気に沸き、金融機関は「絶対に安全」とされる金融商品を大量に生み出していた。しかし、その内側では返済不能なローンが積み上がり、いずれ崩壊することは一部の人間には見えていた。

変わり者の投資家マイケル・バーリは、住宅ローン市場の歪みに気づき、誰も信じない中で市場崩壊に賭ける。やがて彼の行動は、ウォール街の外にいた数人の投資家たちへと波及していく。

彼らが見抜いたのは「金融システムそのものが嘘で成り立っている」という事実だった。しかし、彼らが正しかったことが証明される時、それは同時に世界経済が崩壊する瞬間でもあった。

専門用語を解説

「なぜリーマンショックは起きたのか?」がテーマの話で、我々日本にも影響があったので観ておいて損はないと思われる作品。

ただし、この映画、専門用語がバンバン飛び出すので金融をかじってないと正直言ってわかりづらい。

別に頭が悪いと理解できないわけじゃないんです。要は専門用語が理解できれば必然と内容も理解できるはず。

なのでわかりやすくかみくだいて説明していきます。

MBS(住宅ローン担保証券)とは何か?

簡単に言えば住宅ローンを束ねた金融商品。

例えば30年かけて返ってくるはずのお金を、「今すぐ現金化」するために作られたもの。

別にこれは問題ないというか、問題は量と質で、サブプライムローンが混ざった瞬間、全てが狂うわけです。

サブプライムローンとは何か?

銀行は考えた。

「ローンが足りない?じゃあ、返せない人にも貸せばよくね?」

これがサブプライムローンで、本来なら審査で落ちる信用度の低い人間(収入が低い人や過去に延滞金がある人たち)にも貸すこと。

なぜなら、売った瞬間に自分の責任が消えるから。

ローンはすぐMBSになり、銀行のバランスシートから消える。

貸した側は痛まない。痛むのは、ずっと先の誰か・・・

■CDO(債務担保証券)は何か?

MBSが余る。しかも質が悪い。

普通なら捨てるが金融業界は「まとめれば、また売れる」と言って捨てない。

これがCDO。

売れ残ったMBSを集めて、再び「優良商品」に見せかける。

銀行で保有する様々なローンや債券のポートフォリオを担保として発行される証券化商品のこと。

映画内の例えが秀逸で

腐った魚を刻んでシチューにしたら新鮮に見えるか?

見えない。

だが当時の市場は、見えたフリをした。

つまり簡単に言えば「ローンの詰め合わせの詰め合わせ」を作って、その中に高リスクの住宅ローン(MBS)が混ぜられていたこともリーマンショックの原因。

■CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)とは何か?

CDSは形式上「保険」だ。定期的な手数料(保険料)を支払う代わりに破綻したときに損失を補償してもらう仕組み。

だが映画では完全にこう描かれる。

「破滅に賭けるための装置」

火事が起きる前から、他人の家に火災保険をかける。

しかも何件も。異常だが、合法だった。




■なぜ誰も止めなかったのか?

銀行:「みんなやってる」

格付け会社:「評価を下げたら仕事が来なくなる」

投資家:「自分が儲かってるからOK」

政府:「市場は自己修正する(という希望)」

つまり、全員が自分の立場しか見ていなかったからです。

この映画が一番怖いのは、崩壊が起きるまで、全員が正しい顔をしていること。

誰も悪者に見えない。

でも、全員が共犯者で冒頭シーンの「わかった気になることが一番危険だ」という引用がここで効いてくるってわけです。




では映画としてどうなのか?

この映画、日本のタイトルに「華麗なる大逆転」と書いてるけど、これってどこが「華麗」なのか?

ブラッド・ピットが映画内で「浮かれるな、1%の失業率が増えるだけで四万人が死ぬんだぞ」というセリフがやたらと印象的でした。

リーマン・ショックを描いた映画と聞くと、頭のいい奴らが悪い金融屋を出し抜いて最後はスカッと勝つみたいな構図を期待する人も多いが、全くそのような展開にはなりません。

それどころか実話なので、あまり浮かれるもの批判がくるのでしょう。だから随分と大人しいラストで映画としては、まったく面白味に欠けると言っても過言ではありません。

彼らは確かに勝ったがその勝利は、世界が壊れた後にしか成立しないわけで、一切のカタルシスを用意してくれませんでした。

金融の仕組みを説明するために、突然有名人が出てきたり、結構編集は頑張ってたけど同じ金融映画としては『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の方が何倍も面白いです。

マーゴット・ロビーが出てきたのは『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を意識してたのかな?

まぁ、金融の事を知るいいきっかけにはなるとは思うが映画としてはえらく退屈でライアンゴズリングなど、明らかに無駄使いだなと感じてしまった。




評価・受賞歴

  • 第88回アカデミー賞
    • 脚色賞:受賞
    • 作品賞・監督賞・助演男優賞ほか主要部門ノミネート
  • 各国批評家協会賞 多数受賞
  • 金融映画の代表作として現在も高い評価を維持




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