英国のタランティーノと称されるほど大ヒットを記録した『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』。
『スナッチ』の大成功で知られるガイ・リッチー監督だが、実は本作は彼のデビュー作。
本記事ではネタバレ全開で感想考察レビューしていきます。
基本情報
- 作品名:ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
- 原題:Lock, Stock and Two Smoking Barrels
- 公開年:1998年
- 監督・脚本:ガイ・リッチー
- 上映時間:107分
- 製作国:イギリス
- ジャンル:クライム/ブラックコメディ
- 主なキャスト:
・ニック・モラン
・ジェイソン・ステイサム
・ジェイソン・フレミング
・デクスター・フレッチャー
あらすじ

ロンドンの下町で小金を稼ぐ4人組は、一攫千金を狙い賭博に挑む。
だがその結果、彼らは想像以上に厄介な借金を背負うことになる。
返済期限はわずか一週間。
ギャング、ドラッグ、銃、盗品――
複数の犯罪計画が同時進行し、無関係に見えた人物たちの行動が次第に交錯していく。
娯楽になったクライムサスペンス
この時期のイギリス映画と言えばダニーボイル監督の『トレイン・スポッティング』があがるけどガイ・リッチー監督の本作もなかなか負けていない。
むしろ「ストーリーと笑い」といういう点においてはこちらの方に軍配があがりそうだ。
非常によく練られたストーリーはトレスポとは違う意味で何度も観たくなる。
逆に言えばいまこのような勢いのある映画ってイギリスにあるのかな?
ガイリッチーというと2000年公開の『スナッチ』も面白いけど本作を撮ったのはなんと29歳だったと言うから驚き。
ストーリーは結構シンプル。
ギャンブルで一儲けしようとした男4人が大負けした上に逆に50万ポンドもの借金をかかえることになる。
もし一週間以内に返済しなければ指を切られてしまう絶体絶命のピンチに。
(指くらいで済むの?)
そこで男4人はマリファナを栽培している大学生からマリファナと大金を手に入れたギャングからさらにそのマリファナと金を奪うことに…っていう話。
だから登場人物としては男4人がメインで、ギャンブルの元締め、元締めの手下、元締めに雇われている借金取り、マリファナを栽培している大学生、マリファナ売買の元締め、ギャング、散弾銃を盗むコソ泥…
登場人物がとても多くテンポもいいので誰が誰なんだか整理しながら観ないと軽く混乱してしまう。
まぁこのテンポとごちゃごちゃ感が何度も観たくなる要因でもあるんだけどこれについていけない人は苦手そう。
こうしてあらすじだけ言えばそんなに大した話でもないんだけど何人もの登場人物が出てきて複雑に絡み合う群像劇はやはり映画ならでは。
一見関係なさそうな人物達が段々と絡みあうという構成は後の『スナッチ』にも通ずる。
そして展開は後半になるにつれて二転三転していきこの結末どうなるんだ?と気になって仕方がなくなってくる。
全てにおいてセンスの塊
とにかく圧倒的なテンポと軽く笑えるユーモアが多分に含まれた映画なので理解度半分でも勢いで観れてしまう。
最後には「なんかわからんけど面白ったかも」という感想になっているから不思議。
映像もイギリス映画にありがちな少しボヤけた古臭い感じ。
とにかくこのB級感ただようチープさがたまらない。
音楽なんかもドンピシャ。
トレスポにも通ずるところがあるんだけどガイ・リッチーもその映像テンポや音楽のセンスが抜群。
ミュージックビデオやCMなんか作ってたみたいだから納得。
特に編集に関してはとても細かいことしてるから感心する。
下手したらめちゃくちゃになりそうなこの話を凄くうまくまとめてるし何よりラストまで持っていく推進力みたいなものがある。
ラストは「スモーキングバレルズ」がオチとして使われており思わず「なるほど」と唸ってしまう。
この映画を観るとイギリスのパブかなんかでビールでも飲みたくなるんだよな…
とにかく若さと才能溢れるガイ・リッチーの長編監督デビュー作の本作はハリウッド映画に飽き飽きの人に是非ともオススメしたい。
やっぱイギリス映画って面白い!と思えるそんな作品。
評価
本作はガイ・リッチーの長編デビュー作でありながら、
イギリス国内で年間興行成績トップクラスを記録。
低予算ながら口コミで評価を拡大し、カルト的人気を獲得した。
後の『スナッチ』へと続く、英国クライム映画復権の起点とされている。







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