【Netflix映画】大洪水|水没マンションで描かれる極限の母性といきなりのSF話に戸惑う【考察】

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映画「大洪水」を想起させる避難シーンのオリジナルイラスト 未分類

Netflixの新作韓国映画『大洪水』は、未曾有の水害に襲われる世界を描いたSFパニック作品。

だが本作が興味深いのは、単なる災害描写ではなく、人間関係の歪みや感情の衝突にフォーカスしている点。

果たしてこれはディザスター映画なのか、それとも人間ドラマなのか——。

本記事ではネタバレ全開で感想を述べていく。




基本情報

作品名:大洪水(原題:The Great Flood)

配信:2025年12月19日

配信プラットフォーム:Netflix(独占配信)

監督・脚本:キム・ビョンウ

ジャンル:SF/災害/スリラー/サバイバル

上映時間:108分

製作国:韓国

◆ 主なキャスト

キム・ダミ:アンナ(母親)

パク・ヘス:マンションの住人

ほか




あらすじ

小惑星衝突を引き金に、地球規模の異常気象が発生。

未曾有の大洪水によって都市の大半が水没し、人々は逃げ場を失っていく。

物語の舞台となるのは、水位が刻一刻と上昇していく高層マンション。

母親のアンナ(キム・ダミ)は、幼い息子を守るため、外界と完全に遮断された建物内で生き延びる道を模索する。

電力や通信が断たれ、食料や水も底をつくなか、住人同士の不信と対立が表面化。

極限状態に追い込まれた人間たちは、協力か、裏切りか、あるいは自己保身かという選択を迫られていく。

本作は派手な破壊描写よりも、密室空間での心理的圧迫と人間ドラマに重点を置いたSFサバイバル作品であり、

「災害の中で人はどこまで人でいられるのか」というテーマを描いている。




簡単にネタバレあらすじを説明します

ガキがしょっぱなからウザい。

かわいくもないし、ひたすら邪魔。観てる方はのっけからストレス受けることになります。だけどこの子供こそがこの映画のキーパーソンでもある。

Netflixで話題になってる映画を観ました。

単なるよくある災害映画として観てると壮大に肩透かしをくらいます。おそらく途中離脱した視聴者は多いのではないだろうか?

だって頭空っぽにして観れる災害ものじゃなく、『インターステラー』並のSFなのだから。

簡単に説明します。

南極に惑星が衝突し、人類は滅亡寸前。

前から人類が生き残るため、新人類を作る計画があり。AIはほぼ完成済みだが、感情エンジンで子供の感情エンジンは完成(アンナの息子であるヒジョがまさに実験材料。彼は本物の人間じゃない)。

だが、人類を作るためなら母性をもつ「母親の感情エンジン」が必要。

映画の主人公のアンナは一般人ではなく、AI研究者アンナ。

アンナは新人類を生み出すため、意識をデジタルアップロードするシステムを完成させる任務
を担っている。

母の愛で息子を失いたくないアンナは2万1499回ループを繰り返し、仮想AIの世界で息子を探す旅に出る。

自分の母性の感情をアップロードし、無事に新人類が完成。




モヤモヤする理由

監督は、これまた『インターステラー』のクリストファーノーランみたく、しっかり説明してくれません。

テンポ重視というか、観客を容赦なくおいていく。しっかりとした説明をすると野暮ったくなるため、あえてこのようにハイテンポで説明は極力省き、観客が想像できる余地を残しています。

その為、様々な考察が生まれることを想定しての物語と言えます。

持論ですが、このタイプの映画に関して真面目に脳と時間を使うのは無駄だということ。

インターステラー』の時も同じことを思ったけど、「5次元」とかのワードとか、全く理解できないことを平気でぶっこんでくる時点で観客にちゃんと理解させようとはしていないです。ちゃんと理解されるとボロが出るので「なんとなくわかるようでわからない感じ」に仕上げてるようにしか思えません。

主人公のアンナも最初は旦那がいないシングルマザーとして描かれていたのにいきなり、人類存亡を担う重要な研究者だったことが途中で明かされる。これはもう監督の確信犯でしょ。

この映画のテーマはずばり「母性」。

「自分の腹を痛めずに生んだ子供を愛することができるのか?」という普遍的なテーマです。

それさえ理解できれば、別に小難しいことに脳を使う必要はない。

キリスト教の「ノアの箱舟」がテーマになってるから大洪水なのは理解できるけど、別にだからなんだっていう話です。

だって監督のオナニーにあなたは付き合うのですか?

だるいでしょ。




じゃあ物語としてどうか?

概要はなんとなくわかったけど、では物語の完成度としてはどうか?と言われると、既視感満載な内容だと思う。

確かに津波の映像は迫力があったし、高層マンションが水没するシーンはなかなかリアルだし、ゲーム性に富んだソリッドシチュエーションでワクワクさせられる。

だけど、そのソリッドシチュエーションドラマでいくかと思えば、いきなりSFに飛んで、結局は母性のドラマだった。

タイムリープもなんかなぁ。

なんで2万1499回もタイムリープさせる必要あるの?100回とかでよくね?

確かにTシャツにタイムリープの回数が書かれてるのはゲーム的で面白い発想だけどなんだかそれを活かせてない。

インターステラー』が評価されるのは、ノーランがしかけたしょうもないSFでなく、しっかりとした親子感の絆を真正面から描いたからだ。

けどこの映画は人類のための任務が強く、なんだかの趣旨がボヤけてしまっている気がして素直に感動できない。

もちろん、血がつながっていない子供への母性が解決の糸口なのだけれども、いまいち感動の余韻は弱い。

なんでアンナはタイムリープのなかで過去の行動を覚えてるのに、『イカゲーム』のパク・ヘスは覚えてないんだ?とか突っ込みだしたらキリがない。

だって、監督の考えたルールでの物語だから何でもあり。

こんなんにつきあってられません。




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