新幹線大爆破レビュー:草彅剛主演のサスペンスが期待外れに終わった理由

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Netflixオリジナル

Netflixで2025年4月に世界同時配信された『新幹線大爆破』。

草彅剛主演、監督は『シン・ゴジラ』『日本沈没』の樋口真嗣。

「時速100km以下になると爆発する新幹線」というド直球のサスペンス設定に、配信前からかなり期待が高まっていました。

…が、結果としては非常に残念な一本でした。

なぜここまで魅力を感じなかったのか、冷静に振り返ってみます。

基本情報

配信開始日:2025年4月23日(Netflixにて世界同時配信)

監督:樋口真嗣(『シン・ゴジラ』『日本沈没』などで知られる)

主演:草彅剛(車掌・高市一也役)

ジャンル:ノンストップサスペンス / パニックスリラー

上映時間:134分

制作会社:エピスコープ株式会社

協力:JR東日本(実際の新幹線車両や指令所での撮影に協力) 




あらすじ

新青森発東京行きの東北新幹線「はやぶさ60号」に、「時速100kmを下回ると爆発する」という爆弾が仕掛けられたとの脅迫が届きます。犯人は1000億円の身代金を要求。車掌の高市(草彅剛)や運転士の松本(のん)、指令所の笠木(斎藤工)らが協力し、乗客の命を守るために奔走します。

期待を裏切るキャラと脚本の凡庸さ

1975年の同名映画「新幹線大爆破」のリブート作品。1994年の「スピード」もこの映画からヒントを得たと監督がインタビューで語ってた。

でもリブート版と言いつつ続編じゃん。話は連動してます。まぁ前作を観ていなくても理解できる構成にはなっていますが、どうにもテンションが上がらない。

結果から言って僕は全く楽しめませんでした。いや、設定はいいんです。

「時速100kmを下回ると爆発する」というのは、パニックスリラーの王道中の王道。

だけど何もかもが雑。

・どこかで見たようなキャラクターたち

・安っぽい人間ドラマ

・腑に落ちない犯人の動機

日本がハリウッド映画に逆立ちしても敵わないことを全世界に知らしめなくても…

犯人がまさかの“女子高生”…?

最大のガッカリポイントがここ。

犯人はメンヘラ気質な女子高生。

情緒不安定な女子高生で、「私の身体に爆弾があるから私を殺してください」などと話し始める展開に思わず目を疑いました。

設定が唐突すぎて、途中から感情移入どころか苦痛。

「私が死ねば終わる」みたいなメンヘラ展開を延々と観させられる映画になってしまっていて、

最初に提示された“100km以下で爆発”の緊迫感が完全に薄れてしまうのです。

途中からどんどんしんどくなってくる。

はぁ…なにそれ。




草彅剛は悪くない。でも、キャラクターがつまらなすぎる。

草彅剛が演じる車掌・高市も、正直言って全く印象に残らない。

草彅剛自身の演技力に問題はない。

でもこの役、とにかく面白みがない。

「どこにでもいる普通の人」として描きたかったのかもしれないが、映画の中心に据えるにはキャラの魅力が薄すぎる。

淡々と乗務員の仕事をこなしているだけで、観客を引き込む熱量も葛藤も感じない。

これは草彅剛でなくても、誰が演じても同じだったと思います。

つまり、脚本の敗北です。

草彅剛は草彅剛。キムタクはどの作品もキムタク。

名作のリブートなのに、どこにも緊張感がない

これ、やっぱり大きいのは“スピード感のなさ”。

・爆弾設定の使い方が薄い

・演出に緩急がない

・指令所や政治家の描写がテンプレ通り

・意味のない泣かせ要素がダラダラ続く

“ノンストップ・サスペンス”を謳いながら、実際にはテンポも緊張感も途切れがちで、正直「長い」と感じました。

134分、けっこうキツいです。

クラファンで集金しようとする要潤。これで事態が変わったら話として面白かったんだけど、そうはいかなかったね。

100キロ以下になれば爆発する。

古典的だけどやっぱりドキドキするようないい設定なのに、なんだか全く活かせてない。

久々にNetflixオリジナル映画で面白くないと思う作品でした。

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