映画『殺し屋1』感想レビュー|人に勧められない衝撃の「マゾ×サイコ」ワールド

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アクション

2001年12月、カルト的人気を誇る山本英夫の同名コミックを、鬼才・三池崇史監督が浅野忠信主演で映画化した『殺し屋1』が公開されました。

本作はR-18指定(暴力描写による初のR-18指定作品)という危険度マックスのバイオレンスアクションとして話題を集め、その過激描写ゆえに「人には勧められない映画」と評されます。

原作が大好きで高校生の頃よく授業中に読んでた思い出があります。

当時その神がかった変態的内容にかなり衝撃を受け興奮した記憶があります(授業中に)。

けれども「一番好きな漫画ってなに?」って質問で「殺し屋1」って答えたら正直人間性疑われますのでやめておいた方がいいです。そのくらいヤバい内容です。

基本情報

原題:Ichi the Killer(殺し屋1)
公開年:2001年
上映時間:128分
監督:三池崇史
出演:浅野忠信、大森南朋、塚本晋也、松尾スズキ、SABU、國村隼 ほか
ジャンル:バイオレンスアクション/スプラッター
配給:プレノンアッシュ

あらすじ

新宿・歌舞伎町を根城とする暴力団「安生組」。組長から日々の暴力を「愛」として受け入れ続けるマゾヒスト・垣原(浅野忠信)は、ある日突然組長が失踪したことを知る。組長からの“痛み”を恋慕する垣原は、失踪の真相を追い求め、やがて殺し屋イチ(大森南朋)の存在にたどり着く。かかとに刃物を仕込んだイチは、いじめに遭った過去の情念を糧に相手を真っ二つにする無慈悲な殺人マシーン。垣原はその狂気に興奮し、次第に“愛”と“暴力”の境界へと踏み込んでいく――。

キャラクター

垣原(浅野忠信)
組長からの暴力に陶酔し、“痛み”こそが愛と信じるマゾヒズムの象徴。浅野は原作にはない金髪のヴィジュアルで垣原を演じ、暴力を受ける快感と殺し屋イチへの恋慕が交錯する複雑な内面を表現しました。

イチ(大森南朋)
幼少期に受けたいじめとトラウマを原動力にした殺人マシーン。かかと落としで相手を断罪する“自慰行為的殺戮”は、漫画史上でも屈指の蝕的キャラクターとして知られます。大森の無表情かつ狂気に満ちた演技は、原作ファンからも高評価です。

脇を固める個性派陣
塚本晋也、松尾スズキ、國村隼、SABUらが脇役で狂気の彩りを加え、物語を一層カルト色の強いものにしています。

変態的なキャラクター設定

歌舞伎町のヤクザと殺し屋とのバトルが物語のメインです。

この映画の主人公ってヤクザの垣原なんですかね?漫画だとイチのはずなんですがどうもジャケットからして焦点は垣原っぽいですよね。

殺し屋イチ(大森南朋)

イチは漫画史上かなりの屈折したキャラクターです。

イジメられた経験があり、好きだった女の子が目の前でレイプされ何もできなかったことで色々とトラウマとなる。

そして現在は殺し屋。それがめちゃくちゃ強いんです。

かかとには刃物がついていてかかと落としで相手を真っ二つに。

いじめっ子を相手にだぶらせて泣きながら殺します。

殺す瞬間に勃起してます。

彼にとっては殺すこと自体が自慰行為のような感じなんでしょう。

もうこの設定からしてめちゃめちゃです。自分で書いていて何を書いてるんだと思ってしまいました。

垣原(浅野忠信)

組長から受ける痛みを「愛」とするマゾヒスト。痛みを常に求めていて自分を絶望させてくれるイチに興味を持ちます。

「痛みの恋慕」を強調した浅野さんの演技は、金髪ヴィジュアルと相まって異様な迫力を放ちます。

そんな二人の対決。もう絶対に面白いじゃないですか。

けれどPTAのママさん達には絶対に勧められない作品です。

「開き直った」三池崇史の演出

そんな漫画を三池崇史監督が映画化しました。

三池監督はチャレンジ精神が凄いですね。映画の本数も凄い数撮ってます。

今回の作品も良くも悪くも三池作品。
原作が好きで「どうしても映画化したい」って感じではない感じはしました。

全体的になんか軽いです。薄っぺらいというか。

期待はしてなかったけど、全く別のモノですね。
まず柿原が金髪な時点でもうすでに違うし。
柿原=浅野忠信が映画のジャケットなんですけど原作とは全く違うものでっせ感満載で開き直ってます。

肝心の内容ですが映画としては完全にB級です。大筋は原作通りですけど結構かわってましたね。

ただしそこまで酷いってわけでもないです。

原作と全く同じにする必要はないと思うんです。というか同じにするのは無理ですし多少監督の色を加えないとあまり意味がないですし。

主人公の大森さんは意外にも結構ハマってたし
エグイ拷問シーンの数々は所々CG使ったりして頑張って再現しようとしてましたね。
オープニングの精液もリアルでした。
と思ったら、本物だったんですね(副音声で監督が言ってましたけど)。

一人でこっそり観てほしい“禁断のカルトムービー”

キャストのイメージは正直全然違いますね。
あの鉄砲玉は老けすぎてるし、キャバ嬢がなぜ中国人の設定になっているのか。
あの怪力兄弟は松尾スズキのイメージでは絶対にないですし色々ギャップがありました。

もう完全に三池監督バージョンの殺し屋1です。途中から諦めました。

ラストはちょっと笑ってしまいました。
ブラックコメディ調のあの感じは嫌いではないです。
やっぱり10冊を2時間にまとめるって大変ですよね。

どのシーンを省いて、どのシーンを残すかはセンスですし。
今回の映画はそれが比較的よくまとまっていて2時間飽きずに観れました。

原作のファンとしてみれば微妙ですが一本の娯楽作品として観ればそこそこ楽しめます。

けど決して家族で観る映画ではないので一人でこっそり観ましょう。

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