【ネタバレあり】映画『視線(Watcher)』感想|怖い?つまらない?微妙に刺さる“異国の孤独”スリラー

スポンサーリンク
アメリカ映画

基本情報

原題:Watcher

公開年:2022年

ジャンル:サスペンススリラー

監督:クロエ・オクノ

主演:マイカ・モンロー

上映時間:96分 

あらすじ

主人公ジュリアは、夫の仕事の都合でルーマニアに引っ越してきます。言葉も文化も異なる土地での生活に戸惑う中、彼女は自宅の窓から向かいの建物にいる男が自分を見つめていることに気づきます。次第にその視線は執拗さを増し、ジュリアは強い不安を感じるようになります。しかし、夫を含む周囲の人々は彼女の訴えを真剣に受け止めず、孤立感を深めていきます。やがて、近隣で起こる連続殺人事件とその視線の関係が浮かび上がり、ジュリアは自らの身を守るために行動を起こします。 

2022年公開のサスペンス・スリラー映画『視線(Watcher)』。

主演は『イット・フォローズ』で一躍ホラー女優として注目されたマイカ・モンロー。今回はルーマニア・ブカレストを舞台にした視線に怯える女の物語。

本作は一見するとストーカーもののサスペンス。静かで、展開もスロー。

正直「つまらない」「微妙」といった声も目立つ。実際に観て感じたのは、怖さよりも居心地の悪さを描いた映画だということ。

映画『視線』の評価|怖い?つまらない?良かった点と良くない点

映画『視線』はサスペンス映画としては評判良くないです。実際に僕も大して面白いとは感じなかったです。

SNSやレビューサイトでは「怖くない」「テンポが悪い」「展開が読める」といったネガティブな声も目立つ。以下にその理由を整理してみた。

まぁ、良かった点

マイカ・モンローの演技力:極限状態に追い詰められていく表情の変化がまぁまぁいい。あと可愛い。

音響と映像による不安感の演出:カメラワークも巧妙で、「視線」を意識させる演出がまぁまぁいい。

本当に良かった点ってそのくらいですよ。

それも無理やり絞り出しました。もう出ないよってくらい。

良くない点

展開に意外性がない:ラストの犯人も想像通りで、サプライズやどんでん返しは皆無。

そのまんまなんです。犯人。

最初っから犯人ぽいやつが見ててそのままそいつが殺人犯というなんの捻りもない設定に辟易。

会話が冗長でテンポが遅い:特に前半は何度も「見られている」と「気のせいじゃない?」のやり取りが続き、退屈。

伏線回収が甘い:ストリップの女性がなぜ殺されたのか、なぜ叫び声が聞こえたのかなど、説明不足なまま終わる。雑。

殺人の動機が弱い:「ただ謝って欲しかった」だから殺人を?

ただの頭のおかしいやつという乱暴な設定に丸投げ感が否めない。

なぜ“異国の孤独”を描ききれなかったのか? 

本作の最大の舞台装置は「ルーマニア」という異国の地。言葉も文化もわからないなかで、ジュリアは孤独に陥っていきます。

本来ならこの「言葉が通じない」「理解してくれる人がいない」ことが最大の恐怖として描かれるはずだったが、しかし、その点はやや描写不足。

日常会話での摩擦やカルチャーショックのようなものが少なく、「異国」設定をもっと活かせたのでは?という印象は拭えない。

シンプルに言えばひたすら近隣のオッサンの視線にビビる物語。

だから展開も大したことないし伸びがない。ダラダラと「見られた」とか「見てない」とのやりとりが1時間半くらい続く。シュールである。

ただし、どうなるんだろう?と思いながら最後まで観れたので観てるのが苦痛というわけではなかった。

そういう意味では最低の作品ではないのは確かだ。やり方によってはもっと面白くなり得たような気もする。

タイトルとURLをコピーしました