2025年8月8日に日本で劇場公開された『ジュラシック・ワールド/復活の大地』。
本作は『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022年)の独立した続編であり、『ジュラシック・ワールド』シリーズの4作目。『ジュラシック・パーク』のシリーズ全体では7作目となります。
本稿はネタバレ全開で感想を述べていきます。
基本情報
- 作品名:ジュラシック・ワールド/復活の大地(Jurassic World: Rebirth)
- 日本公開:2025年8月8日(東宝東和配給)
- 米国公開:2025年7月2日(劇場)/配信:2025年8月5日〜(米)
- 監督:ギャレス・エドワーズ(『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』ほか)
- 脚本:デヴィッド・コープ(『ジュラシック・パーク』『ロスト・ワールド』)
- 製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ ほか/製作:フランク・マーシャル、パトリック・クロウリー
- 音楽:アレクサンドル・デスプラ(サントラ発売=Back Lot Music)
- 出演:スカーレット・ヨハンソン(ゾーラ・ベネット)、マハーシャラ・アリ(ダンカン・キンケイド)、ジョナサン・ベイリー(ヘンリー・ルーミス博士)、ルパート・フレンド(マーティン・クレブス)、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、エド・スクライン ほか
- 上映時間:2時間14分(米表記 2h14m)/レーティング(米):PG-13
- 配給:ユニバーサル・ピクチャーズ(米)/東宝東和(日本)
- シリーズ位置づけ:『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022)から5年後を描く、新章の第1作。主要キャストを刷新し“原点回帰の冒険譚”にフォーカス。
- 公式サイト:日本版公式(予告・ストーリー・劇場情報)/グローバル公式(上映・購入案内)
あらすじ

『ドミニオン』後の世界。恐竜は赤道周辺の気候帯で辛うじて生息域を保つ中、調査チームが“陸・海・空の巨大古生物3体”から医療研究に不可欠なDNAサンプルを採取する極秘ミッションに挑む。やがて彼らは孤島で遭難した一家の救出にも関わることになり、複数勢力の思惑が交錯するサバイバルへ——。シリーズの“冒険譚”に原点回帰した構図です。
全てが既視感満載
子供たちと映画館で観てきました。
人間の欲で恐竜を復活させたが故に、人間が襲われてしまう『ジュラシック・パーク』はすでに1作目にして完成されていた。
そのあとに続編として公開された『ロスト・ワールド』はテイストこそ1作目と共通するものの、最後には都市で恐竜が暴れまわるという設定がうけてなんとかヒットしたものの、『ジュラシック・パーク3』以降は『ジュラシック・ワールド』含めて完全に過去の焼き直しと化してしまったように思える。
正直『ジュラシック・ワールド』シリーズいる?
そして本作はさらにその続編で新たなフレーズに入る作品だと言う。おいおい、いつまで引っ張るんだよ・・・
案の定、本作も既視感満載の作品となっており、「思った以上に何もなかった」というのが素直な印象です。
全てのシーンがどこかで観たことあるようなキャラクターといままの描いてきたようなシーン繋ぎ合わせで仕上がっております。
結局は人間が恐竜に襲われる話にどうやってもっていこうか毎回必死です。
本作では心臓病の新薬開発のために3種類の恐竜のDNAが必要というゲーム的設定。
しかも「恐竜は大きければ大きいほどいい」というなんともザックリとして都合のいいワクワク展開。深みもクソもありません。
そこに今回はその恐竜DNA大作戦に巻き込まれてしまう家族のエピソードが組み込まれ、2軸で物語が進む構成となっています。
キャラクターのテンプレ感
金につられてこの任務を引き受ける特殊工作員のゾーラは大事な人(彼氏?)を亡くし、最近母親を亡くした女性。
仕事仲間のダンカンも別れた奥さんとの子供を亡くし、2人のメインキャラクターはお互い傷心気味。
なんでしょう、なんかあってもなくてもいいようなとってつけた雑な設定です。
ヘンリー・ルーミス博士は連れてこられたけど、思った以上に活躍の場面がなく、終始存在感は希薄です。
この仕事を誘った張本人の男は結局最後にはみんなを裏切った挙句に恐竜に食われます。
だいたい悪いやつは食われるんです。ジュラシックシリーズ。
そもそもDNAが入ったカバンと自分の腕に手錠をかけた時点で腕を残して食いちぎられる布石満載です。何も感じません。いつこいつ死ぬんだろうくらい。
家族のキャラクターも別に何もないです。小さい娘も絶対に食われません。
ハリウッドは小さい子供が食い殺されると批判が殺到するのでこの子がいくら危険な目にあってもドキドキしません。
初見なのに新鮮味がない
どのシーンも過去作でさんざんやってきたようなシーンばかりです。いや、過去作というより色んな映画の美味しとこどりです。
岩と岩の間に隠れてサイズの大きい恐竜が隙間に入れなくてぶつかって助かるパターンはいくらなんでも擦り過ぎでしょう。何回このパターンやるんだよ・・・
最終的には遺伝子操作された恐竜が出てきて最後はモンスターが襲ってくる話に。
いや、せめてそこは恐竜であって欲しかった。
そのバケモノをダンカンはおとりになってみんなを助けるんだけどなんでダンカンは助かったのか一切明かされない雑っぷり。目の前にバケモノ来てたよね?
スカーレット・ヨハンソン、昔はセクシーだったのに老けたなぁ。
ガタイがよくなってて、なんならミラジョボビッチ化してるし。

だからせめてセクシーに描いてもらいました↑
良かった点
ではめちゃめちゃつまらなかったか?と言われるとそうでもないんです。
ストーリーはほぼないようなものなので小学生の子供でも理解できたみたいだし、頭空っぽにして映画館で観るにはちょうどいい映画かと思います。
おそらくこのシリーズは映画館で観るべき作品なのでしょう。さすがに大きなスクリーンとサウンドは迫力があり、家のテレビで観てたらさらに退屈だったことでしょう。
強いて褒めるとすれば最初の捕獲対象の海でのシーンはなかなか迫力がありました。船が転覆するところとかね。
そういう意味ではこれは一種のアトラクション的な作品なのでしょう。
本作を観ていてやっぱり1作目はよく出来ていたなと改めて感じた次第です。
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