実写×CG半分の異色作『リロ&スティッチ』徹底レビュー|映像美と中途半端感が同居する「半実写」問題

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アメリカ映画

基本情報

タイトル:リロ&スティッチ (Lilo & Stitch)

原題:Lilo & Stitch

公開日

  • アメリカ:2025年5月23日
  • 日本:2025年6月14日

上映時間:1時間48分

レイティング:PG(保護者の助言が望ましい)

ジャンル:アドベンチャー、コメディ、ファミリー、SF、実写/CGハイブリッド

監督:ディーン・フライシャー・キャンプ(Dean Fleischer Camp)

脚本:クリス・ケカニオカラニ・ブライト(Chris Kekaniokalani Bright)、マイク・ヴァン・ウェース(Mike Van Waes)

音楽:ダン・ローマー(Dan Romer)

製作:ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ

配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン(日本)

視覚効果:Industrial Light & Magic




あらすじ

ハワイの孤児リロ・ペレカイ(マイア・ケアロハ)は、人づきあいが苦手な少女。ある日、軍事実験から逃げ出したエイリアン「ステッチ」(クリス・サンダース)を妹ナニ(シドニー・アグドン)とともに引き取り、「家族」になると決意する。その絆を狙う地球政府のエージェントやジャンバ博士の追跡をかわしながら、リロとステッチは真の家族の意味を学んでいく――。

映像美論:実写×CGハイブリッド

家族で映画館で実写版の『リロ&スティッチ』を観てきました。

どうなんでしょう。「実写」って言っておきながらキャラクターの半分はCGです

だからこれは半実写。

というかこの映画、果たして実写にする意味があったのかどうか。

どうも中途半端で気持ち悪いですね。

ステッチやジェットパックの宇宙人たちはほぼフルCG。オリジナルアニメの愛らしさをリアルに再現し、その質感は文句なしの高完成度だけど、どうも実写と合わせると違和感がある。

リロの心情と“愛の再解釈”

レビューでは主人公のリロの行いに憤慨している人がいますね。お姉さんナニの職場を荒らした挙句、お姉さんはクビとなり、反省するどころか「あの職場嫌いだったでしょ?」と開き直る始末。

完全にサイコパスです。

でもまぁ親がいない子供ってこういうことなんだろう。

お姉さんと言ってもやっぱり親代わりにはなれるわけではないし、子供にとって愛の量と質ってかなり重要なんだなと改めて考えさせられた。

そしてこの愛情はスティッチが役割を担うと考えればそんなにストレスはなかったです。子持ちかどうかでもこの辺は評価が分かれそうだ。

このような背景を踏まえれば、リロの行動は“愛の渇望”が暴走した結果とも解釈できる。

「心に闇を抱えたヒロイン像」の描写が、大人の観客にも深い余韻を残す。




実写が故の演出問題

なんとなくディズニーのアニメ版は子供に観させられていたのでストーリーは理解できたけど、実写ということできつかったシーンも。

政府の追跡エージェント役を演じるコートニー・B・ヴァンス&ビリー・マグネッセンは、随所でコミカルに振る舞うが、その演技は正直“二流コメディアン”級と感じる場面もあって正直小寒かった。

ハワイアンメロディが胸に響く

でも音楽も素晴らしく、劇場で観るに相応しい。

作曲ダン・ローマーによるサウンドトラックは、オリジナル曲とハワイアンチューンを絶妙にブレンド。大スクリーンから流れる波の音と歌声、ウクレレの音色は、まるで海風を感じるかのような心地よさ。「映画は音楽だ」と再認識させてくれる高クオリティだった

総評:見どころと注意点

  • 見どころ
    • ステッチの高精細CG&リアルな質感
    • リロとステッチの心温まる絆
    • 音楽の力強さ
  • 注意点
    • 実写×CGの合成に違和感
    • コメディ演技の賛否
    • 「半実写」は人を選ぶ映像スタイル

「リロ&スティッチ 実写化」をご覧になる前にアニメ版と比較して楽しむのがおすすめです。

しかし久々に劇場でポップコーン食べたな。

ちなみに映画館でポップコーンが定番なのは、安価で大量調理かつ高い利益率を実現でき、映画鑑賞中に静かで手を汚さず食べられ、さらにバターと塩の香りで強力な販促効果を発揮するため、大恐慌期の導入以来ずっと欠かせない存在となったからです。

ポップコーン、儲かるんだよねぇ。

コメント

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