公開中止の超問題作『マザー!』|ラスト23分の衝撃、その意味とは?

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アメリカ映画

2018年5月16日に公開されたダーレン・アロノフスキー監督作『マザー!』は、「全世界騒然!衝撃の超問題作!」をキャッチコピーに掲げながら、日本での劇場公開が中止となった異色ホラーサスペンス。

キャッチコピーが「全世界騒然! 衝撃の超問題作! トラウマ必至のラスト23分! 」

なげぇよ!ラスト23分ってどんだけドキドキさせるんだよ。

しかもこの映画、日本では公開中止になっています。

そこまでのキャッチコピーだと観たくなります。もうこの時点でこの映画、成功ですね。

確かに23分と言わず全体的にドキドキしました。これはこの監督の映画につきものですね。

ダーレン・アロノフスキー監督は『レクイエムフォードリームズ』とか『ブラックスワン』とか「何が起きるかわからない」不穏な雰囲気を出すのがうまいですよね。

で、最後の23分(23分ってどっから言ってるのかわからないが)はまさにカオス。

「カオス」って言葉はこの映画のためにあるんだなと言うくらい。

ざっとネタバレしますよ?ご注意ください。

基本情報

原題:mother!
公開年:2017年
上映時間:121分
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ジェニファー・ローレンス、ハビエル・バルデム、エド・ハリス、ミシェル・ファイファー ほか
ジャンル:サイコロジカルホラー/サスペンス
配給:ワインスタイン・カンパニー(米国)、東和ピクチャーズ(日本)

あらすじ

郊外の一軒家で静かな暮らしを送る「妻」(ジェニファー・ローレンス)と「夫」(ハビエル・バルデム)。ある日、見知らぬ男女(エド・ハリス&ミシェル・ファイファー)が突然家を訪れ、そのまま居座ることに。やがて家は次々と増える訪問者に侵食され、夫の不可解な言動と暴力的な狂騒に巻き込まれていく。最終的に家は破壊と再生を繰り返し、冒頭シーンへとループする――観る者の常識を凌駕する狂気の寓話。

映画史に残る衝撃のラスト23分の狂気──何が起きるのか

もうすぐ子供が生まれそうになり夫と2人でディナーを楽しもうとしてた時に最初の来客(エド・ハリス夫妻)がやってくる。凄く薄気味悪かったです。

さらに記者たちがワッと玄関に押し寄せ夫は「帰らせることはできない」とみんなを家の中へ。

なんで?この夫はやたらと家に招きたがる。

そこからさらに色んな人達が家に押し寄せ勝手に用を足す者、おっぱじめる者、家具を破壊する者、拳銃、暴力、殺し…

なんなんだこれ?

家の中だけど外の世界のようだ。

そんな中、その場で子供を出産。

その子供を夫に取り上げられてみんなから惨殺されてしまう。

気が狂った主人公はついに自分自身と家に火をつけて全て終わりにする。

すると爆発した家がだんだん元の綺麗な状態に変わり冒頭のシーンに戻る。

終わり。

なんじゃそりゃ?

夢オチかと思ったけどそうでもないらしい。

あまりに多くのメッセージがあり、観ている者を混乱させる。

怒涛のように恐ろしい映像が流れ観るものはその映像について行くのがやっと。

途中で考えることをやめました。ちょっと情報が多すぎて処理しきれないです。完全にキャパオーバー。

一方的に圧倒的な狂った映像をみせつけられることになります。

けど、あれ?

これって結構現実世界でも起きてることだったりするよな…

「家の中」だからあり得ないことであって世界各国で日常的に起こっていることだったり。

この感覚、なんなんだ?

「自分のモノ」の定義とは?

家族とは?

「許すべき」?

メッセージと解釈の多様性

これらは単なるショック要素ではなく、「旧約聖書の創世記」「自然と破壊」「芸術家と被造物」のメタファーとして機能し、アロノフスキー監督ならではの寓意的世界観を示しています。

『マザー!』が宿す主題は多層的で、「家族とは何か」「クリエイターとファンの関係」「自然への畏敬と破壊衝動」「宗教的原罪論」など、観る者がどこに焦点を当てるかで解釈が分かれます。公開中止となった日本でも、SNSや海外フォーラムでは熱い考察が飛び交いました。

  • 神話的視点:夫=神、妻=大地、来客=人類
  • 芸術家視点:夫=芸術家、妻=作品、来客=鑑賞者
  • 社会批評:消費主義の暴走、プライバシーの侵害

いずれの視点も「あまりに同時多発的な映像」が先行し、初見では把握しきれない複雑さを帯びています。

ダーレンアロノフスキー監督はやり只者じゃない。この映画を観て監督の凄さをまじまじ感じました。

まとめ

日本公開中止の基準ってなんなんですかね?

これよりグロい『ムカデ人間』とかがオッケーでこれがダメな理由がよくわからない。

聖書を匂わせてるから?

倫理的に?

そんなこと言ったら倫理的にアウトな映画もたくさん公開されてきたと思うんだけど。

この映画は好きか嫌いかはっきり分かれる映画。

その中間はない。

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