基本情報
タイトル:終わらない週末
原題:Leave the World Behind
監督・脚本:サム・エスメイル
原作:ルマーン・アラム(2020年刊行)
製作総指揮:バラク・オバマ、ミシェル・オバマ夫妻
配信開始日:2023年12月8日(Netflix)
上映時間:約141分 ジャンル:ディストピア、心理スリラー
配給:Netflix
あらすじ
ニューヨークに住むアマンダ(ジュリア・ロバーツ)は、夫クレイ(イーサン・ホーク)と2人の子供と共に、ロングアイランドの豪華な別荘で週末を過ごす計画を立てます。しかし、到着早々にサイバー攻撃によって携帯やパソコンが使えないという事態に直面します。その夜、別荘のオーナーを名乗るG.H.(マハーシャラ・アリ)とその娘ルースが現れ、サイバー攻撃から逃れるために自宅である別荘に戻ってきたと告げます。アマンダは彼らに不信感を抱きつつも、状況は次第に悪化していきます。壊れゆく世界の中で、2組の家族は生き抜く方法を模索し始めます。
感想

Netflixで夜中にふと観始めた映画「終わらない週末」。
タイトルもなんだかいい感じに意味を含ませているのかもしれない。
オープニングの入り方も自分好みかも。
ジュリアロバーツ老けたなぁとか、ストーリー自体は緩やかだけど徐々に黒人親子が戻ってきた辺りから物語に入りこめてきた。
ジワジワと周りで起きる不可解な現象。宇宙人系?いやいや、それならもういいって。
そうこうするうちにどうやらアメリカに対しての諸外国からの軍事侵略かもしれないという(説)を唱え始め、徐々に核心に迫ってきた…
と思ったらいきなり終了。
え?長い物語の中盤でいきなりバツンと終わらされるこの感覚。なんなんだろう?この映画は。
言うなれば未完成の作品を映画にしたような作品で、大風呂敷を広げるだけ広げて回収しないまま途中で終わらせる。こういうのはもうちょい物語が進んでからにしてほしい。
このテンポだからこそジワジワ不気味な感じが活きてるのはあるけどそれにしてもヒントが無さすぎるというか。
だがよくよく考えてみると…
たとえばの話だけど、これがちゃんとオチが決まってて、戦争ものだったり、宇宙人による侵略だったりする。
そうすると観てる方は最初に感じる「この話、どうなるんだろう?」というワクワク感から解放されて「あぁ、これはこういう話なのね」と一つの結末に向かって覚悟を決めてガッカリし始めるか楽しみ始めるかになる。
この映画の場合「あぁ、こういう話なのね」が用意されてないので「この映画、なんか面白くなりそう。」というワクワク感のまま終われる特殊なパターン。10話完結な連ドラの5話くらい目で終わるみたいな。
ナイトシャラマンの「サイン」って映画を例にだそう。
もしかしたら宇宙人いるかも…みたいなワクワク感が前半にはあって、「この話どうなるんだろう?宇宙人じゃないオチとか出してきたらさらに凄いやん」と観続けた結果、結局普通に宇宙人が出てきて、しかも主人公が宇宙人をバットで殴ってやっつけるというなんとも苦笑いな展開に辟易し「クソ映画」認定をした記憶がある。
もしかしたら「この話どうなるんだろう?宇宙人じゃないオチとか出してきたらさらに凄いやん」の段階で終わってたらクソ映画認定どころかワクワクで終わっていたかもしれない。
ナイトシャラマンばかりで悪いが「ヴィジット」と言う映画だってそうだ。途中までは狂気的な老人夫婦の存在がただただ気味悪いが最後まで観るより途中までの方がワクワクしていた自分がいる。
つまり前戯で終わらせるみたいな、ある種卑怯と言えば卑怯だけど余白を残すという意味ではいつまでも浸れる映画ではある。
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