【レビュー】「竜巻映画」が令和でこうなる!? 『ツイスターズ』の今っぽさとは?

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アメリカ映画

2024年7月に全米公開された映画『ツイスターズ(Twisters)』は、1996年に公開された災害パニック映画『ツイスター』の続編的リブート作品。

現代のテクノロジー、AI、ドローン、SNS、そしてYouTuberまでもがストーリーに登場し、まさに「令和の自然災害映画」にアップデートされた印象だ。

前作同様、竜巻そのものの恐怖に真正面から向き合いながらもポップに、スリリングに、そして視覚的な迫力をとことん追求した今っぽい娯楽作品に仕上がっている。

基本情報

  • 原題:Twisters
  • 公開予定日(米国):2024年7月19日
  • ジャンル:アクション/災害/スリラー
  • 監督:リー・アイザック・チョン(『ミナリ』)
  • 脚本:マーク・L・スミス(『レヴェナント: 蘇えりし者』)
  • 制作:スティーヴン・スピルバーグ(エグゼクティブ・プロデューサー)、フランク・マーシャル 他
  • 製作会社:アンブリン・エンターテインメント、ユニバーサル・ピクチャーズ、ワーナー・ブラザース

【キャスト(主な出演者)】

  • デイジー・エドガー=ジョーンズ
  • グレン・パウエル
  • アンソニー・ラモス
  • ブランドン・ペレア
  • 他、多数

あらすじ

前作と同様、巨大竜巻(ツイスター)の脅威に立ち向かう気象学者やストームチェイサー(竜巻追跡者)たちの物語が描かれます。

今作では現代の気象技術やドローン、AIなども駆使され、よりスケール感と臨場感を増した災害描写が期待されています。また、前作の世界観を一部引き継ぎながら、新しいキャラクターによる物語が展開される模様です。

前作を観てなくてもOK

懐かしいですね。本作は『スピード』などで知られるヤン・デ・ボンが監督した1996年の映画『ツイスター』の続編。監督はリー・アイザック・チョンで製作は巨匠スティーヴン・スピルバーグこの人まだ仕事してるの?

だけど登場人物など直接の関係はなく、同じ名前の装置「ドロシー」が登場したり、主人公の出身校が前作の主人公たちと同じであるなど、小ネタで繋がっている。

とは言え前作にそんなに思い入れがない。そんな人でも十分楽しめる内容だと思う。

キャスト・演出|美男美女+軽さの演出に賛否

主演はデイジー・エドガー=ジョーンズ、グレン・パウエルらの若手スターたち。絵面的にはとても華やかだが、どこかテンプレート感も否めない。

なんとなく美男美女の主人公ってこの先もずっと変わらないんですかね。

どっちかが不男、不女の方がリアルだと思うんだけど。

無理やり恋愛要素いらんのよ。ハリウッド映画ってあれもこれも盛り込もうとするからどれも似たような作品になる。自然災害のスリルを求めて観に来た観客にとっては「またか…」という感想も少なくないだろう。

『ツイスターズ』で進化した点とは?

1. AI・ドローンを駆使したデータ追跡

前作では「ドロシー」という球体センサー装置を竜巻の中に放り込んで観測していたが、今回はそれに加えてAI解析とドローンによる遠隔観測が主役級の働きをする。これが「現代版ストームチェイス」たる所以。

2. SNSとライブ配信文化の反映

バズる映像を撮るために竜巻チェイスに参戦する男根YouTuberの登場とか、この辺は『フォール』と共通してます。アホです。だからYouTuberが誤解されるんだよと思いながらも、まぁ、現代的で前作との差別化にはいいかな。

現代社会の「承認欲求」を風刺していて、ある意味メッセージ性もある。

3. 映像のクオリティが格段にアップ

竜巻の描写は圧巻の一言。CGの質は圧倒的に向上し、視覚的インパクトは前作を遥かに超える。竜巻が車や建物をなぎ倒していくカット、空が割れるような雷鳴、地面が揺れるような重低音…これを劇場で観たら体感型アトラクションのようだ。

結論|現代版ツイスターとしては十分アリ。でも深みは薄め

正直竜巻が消えてなくなる原理は僕にはよくわからないし、内容も想定内だけど暇つぶしにはもってこいな映画だった。確かに迫力はあったし。

だけどやっぱり全体的にタッチが軽い。現代の観客に向けてアップデートされた娯楽映画で、「バズる災害映画」としての完成度は高い。映像の迫力、テンポの良さ、ドローン&AIの導入といった点では大いに楽しめる。

ただし、感動やメッセージ性を求める人にはやや物足りないかもしれない。あくまで「観てる間だけ楽しい」映画として割り切れば、満足度は高いはずだ。

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